認知症の祖母との向き合い方：高校生のあなたができること、家族でできること

認知症の祖母との付き合い方について教えてください 僕は奈良県の高校１年生で母、姉、祖母の４人で暮らしていて、父は単身赴任で京都で働いています。 僕の祖母は数年前から認知症に近い症状が出ており、ついに１か月前ほどに突然症状が悪化しました。 たとえば、いないはずなのに、庭に人がいる！とか隣の人の家の屋根に子供がいる！といい、あげくの果てには家に招いたらしく誰もいないリビングの椅子の前にスリッパが置いてあり、冷たいお茶はいかがですか？といったり。 そんなん見えへんよおばあちゃんというと急に怒り出してわけのわからないことを口に出すので病院に連れて行くことにしました。 診断の結果祖母はルビー小体症候群パーキンソン病とされ実の息子(父)の許可で薬を処方し治療することになりました。 薬を飲み始めた時はずいぶんと落ち着いていたのですが１週間たった今、また人が見えると言いだして頻繁に玄関のドアを開けっ放しで外に出歩いたり、自分の部屋に人がいるといい夜中でもゴソソするので落ち着いて眠れません。 僕はこんな風になってしまった祖母が悲しいです。母もこのことで真剣に悩んでいます。 同じ境遇の方、もしくは経験した方であればなにかアドバイスをいただけないでしょうか？ ちなみに介護認定１なので介護施設では預けることができないとのことです。

奈良県で高校生活を送るあなた、ご家族の状況、そして認知症の祖母への深い愛情と、現状の大変さ、お気持ち、痛いほど伝わってきます。 ルビー小体症候群とパーキンソン病を併発されている祖母への介護、特に高校生のあなたが抱える負担は計り知れません。 しかし、ご安心ください。あなたは決して一人ではありません。多くの家族が同じような困難に直面し、乗り越えています。この記事では、専門家である私の視点から、具体的なアドバイスと、成功事例を交えながら、あなたとご家族がより穏やかな日々を送るための方法を提案します。

１． 認知症の理解：症状の変動と対応

まず重要なのは、認知症の症状が常に一定ではないということです。薬の効果や、日々の体調、環境の変化によって、症状の程度は大きく変動します。祖母が「人が見える」と訴えるのは、幻視という症状で、認知症のよくある症状の一つです。 この幻視に対して、反論したり否定したりするのではなく、まずは「おばあちゃん、怖い思いをしているんだね」と、祖母の気持ちを受け止め、共感することが大切です。

例えば、「誰がいるの？どんな人？」と優しく尋ね、話を聞いてあげましょう。 たとえそれが現実にはいない人であっても、祖母の体験を否定せず、話を聞いてあげることで、不安や恐怖を軽減することができます。 これは、「肯定的な共感」という介護の基本的な考え方です。

２．安全対策：環境整備と具体的な行動

玄関のドアを開けっ放しにする、夜中にゴソゴソするといった行動は、危険を伴います。 まずは、安全対策を徹底しましょう。

• 玄関ドアにチャイルドロックを取り付ける：簡単に開けられないように工夫しましょう。
• 夜間は寝室のドアを閉める：祖母の行動範囲を制限することで、安全性を高めます。
• 部屋の照明を明るくする：暗闇は幻視を悪化させる可能性があります。
• 転倒防止対策：床に滑り止めマットを敷いたり、家具の配置を見直したりしましょう。
• 非常ボタンの設置：緊急時にすぐに助けを求められるようにしましょう。

これらの対策は、祖母の行動を制限するのではなく、安全を確保するための配慮であることを理解して進めましょう。

３．家族のサポート体制：役割分担と休息

介護は、家族全員の負担となります。 高校生のあなたは、学業との両立が大変でしょうが、できる範囲で協力することが大切です。 しかし、無理は禁物です。

家族で役割分担を決め、それぞれの負担を軽減しましょう。 例えば、あなたは、祖母の散歩のお供をしたり、簡単な家事を手伝ったりするなど、できる範囲で協力できます。 母や姉と協力して、介護のスケジュールを作成し、定期的に休息を取る時間を確保することも重要です。

介護疲れは、介護する側にも大きな負担となります。 定期的に気分転換をする時間を作ることで、心身ともに健康を保ち、長期的な介護に備えましょう。

４．専門機関への相談：介護支援サービスの活用

介護認定１とのことですが、介護支援サービスの活用を検討しましょう。 介護認定は、サービス利用の目安であり、必ずしも利用できないわけではありません。

• 地域包括支援センター：介護に関する相談や、サービスの紹介を受けられます。
• 訪問介護サービス：自宅にヘルパーが訪問し、家事や身の回りの世話をしてくれます。
• デイサービス：日中に施設に通い、介護やレクリエーションに参加できます。

これらのサービスを利用することで、家族の負担を軽減し、祖母の生活の質を向上させることができます。 まずは、地域包括支援センターに相談してみましょう。

５．あなたの心のケア：ストレスマネジメント

あなたは、祖母を心配し、介護に疲れているかもしれません。 自分の気持ちを抑え込まず、誰かに話すことが大切です。 信頼できる友人、家族、学校の先生などに相談してみましょう。

また、ストレスマネジメントも重要です。 趣味の時間を作ったり、運動をしたり、リラックスできる時間を持つことで、心の健康を保ちましょう。 必要であれば、学校カウンセラーや、専門機関に相談することも検討しましょう。

６．成功事例：家族の協力と専門家のサポート

私はこれまで多くの家族と接してきました。 中には、介護に疲れてしまい、家族関係が悪化してしまうケースもありましたが、多くの家族は、家族の協力と専門家のサポートを得ながら、困難を乗り越えています。

例えば、あるご家族は、定期的に家族会議を行い、介護のスケジュールや役割分担を話し合っていました。 また、訪問介護サービスを利用することで、家族の負担を軽減し、祖母の生活の質を向上させることに成功しました。

まとめ

認知症の介護は、大変な道のりですが、決して諦める必要はありません。 家族の協力、専門家のサポート、そして、あなたの愛情が、祖母にとって、そしてあなた自身にとっても、大きな支えとなるでしょう。 この記事で紹介したアドバイスを参考に、一歩ずつ、前向きに取り組んでいきましょう。

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