介護の現場で働くあなたへ：新人介護職員が抱える疑問と、ベテラン介護福祉士からの具体的なアドバイス

この記事では、介護職員として働き始めたあなたが直面する様々な疑問や悩みに対し、介護福祉士の視点から具体的なアドバイスを提供します。特に、排泄ケアや食事介助における対応、そして介護福祉士を目指す上での心構えについて、深く掘り下げていきます。あなたの抱える疑問を解決し、日々の業務をよりスムーズに進めるためのヒントをお届けします。

私は知識も資格も無く、介護職員を始めて半年で最近今居るグループホームの仕事に慣れ始めてきました。

介護職員ベテランの方。介護福祉士の方への質問です。

私のやっていることが正しいのか間違っているのかを教えていただけませんか？

間違っているところがあればご指摘、注意点と対策があればお言葉をください。

できれば全てに欲しいです。

まず、トイレ誘導（排泄）⤵︎

利用者様に排泄されたにも関わらずまたトイレに行きたいと言われる方がいます。

その方は体幹が無くご自身で歩行されると右へ、左へと体が傾いてしまい転倒のリスクがかなり高く、ここ数年間何度も怪我をされ入院を繰り返されています。

しかしアルツハイマー型認知症を患われている為か声をかけてくださいと言ってもそのことをすっかり忘れてしまいご自身で立たれあるかれます。

トイレへ行きたいと言われたらさっき行きましたよ？とかさっき行ったからもうでませんよ？などと言って、後1時間経ったら行きましょう？と言うのは違うのでしょうか？

食事（拒否）

その方は毎食、少し手をつけられてもうお腹いっぱいと言われてお皿の乗ったおぼんを自分の前から見えないよう？に机の端へ避けてしまいます。

そのよけたお皿をまた目の前に戻し、まだいっぱい残ってますよ？と言ってこれ食べたら歯磨きしましょう？とかこれ食べたらトイレ行きましょう？とか

あまりに拒否が続く場合は〜さんの今日の栄養なので食べてください。食べないと点滴打たないと行けなくなりますよ？と言うと、なんとか完食されます。

しかしこれを字にするとどこか脅しているように聞こえますよね。

自分で言ってるのはなんとか食べて欲しいから。しかし他のスタッフが言っているのを聞くと、なんか怒っているみたいに聞こえ不快です。

しかし他のスタッフからすると私が言っているのも不快に聞こえているってことですよね。

なにか良い対応策ないでしょうか

これから介護福祉士も目指しているので真剣です。

よろしくお願いします。

排泄ケアに関する疑問：正しい対応とは？

排泄に関する問題は、介護の現場でよく見られる課題の一つです。特に、認知症を患っている利用者様の場合、時間や場所の認識が曖昧になり、適切な対応が求められます。ここでは、具体的な事例を基に、より良い対応策を考えていきましょう。

1. 利用者様の状況を理解する

まず、利用者様の状況を深く理解することが重要です。今回のケースでは、体幹が弱く転倒のリスクが高いこと、そしてアルツハイマー型認知症を患っていることが挙げられています。これらの情報を踏まえ、個別のニーズに合わせた対応を検討する必要があります。

2. トイレ誘導の際の注意点

「さっき行きましたよ？」「もう出ませんよ？」という言葉は、利用者様の不安を増幅させる可能性があります。認知症の方々は、直前の記憶が曖昧なため、何度もトイレに行きたいと感じることがあります。以下のような対応を試してみましょう。

• 声かけの工夫:「〇〇さん、トイレに行きましょうか？」「何か気になることはありますか？」など、優しく問いかけることで、利用者様の不安を軽減できます。
• 転倒リスクへの配慮:歩行が不安定な場合は、必ず付き添い、手すりや歩行器を活用するなど、安全を最優先に考えましょう。
• 排泄パターンの把握:排泄の間隔や時間を記録し、規則的なトイレ誘導を試みましょう。
• 環境調整:トイレまでの道のりを安全に確保し、トイレの場所を分かりやすく表示するなどの工夫も有効です。

3. 具体的な対応例

例えば、トイレに行きたいと訴える利用者様に対しては、以下のように対応できます。

1. まずは落ち着いて対応:「〇〇さん、何か困ったことはありますか？」「トイレに行きたいんですね」と、まずは共感の言葉をかけましょう。
2. 安全確認:転倒のリスクがないか確認し、必要に応じて介助しながらトイレへ誘導します。
3. トイレでのサポート:排泄を促し、終わった後も声かけをして安心感を与えましょう。
4. 記録:排泄の時間や状況を記録し、今後のケアに役立てます。

食事拒否への対応：栄養を確保するために

食事を拒否する利用者様への対応も、介護の現場でよくある課題です。栄養不足は、体力低下や病気のリスクを高めるため、適切な対応が求められます。ここでは、具体的な対応策と、より良いコミュニケーション方法について解説します。

1. なぜ食事を拒否するのか？原因を探る

食事拒否の原因は様々です。味覚の変化、食欲不振、咀嚼・嚥下困難、精神的な要因などが考えられます。まずは、原因を特定するために、以下の点を観察しましょう。

• 食欲:食事に対する興味や意欲があるか。
• 咀嚼・嚥下:食べ物をうまく噛んだり、飲み込んだりできるか。
• 味覚:味付けの好みや、特定の食品に対する拒否感はないか。
• 体調:体調が悪い、または食欲不振の原因となる病気はないか。
• 環境:食事環境（場所、雰囲気、食器など）に問題はないか。

2. 食事介助の工夫

食事介助の際には、以下の点に注意しましょう。

• 声かけ:「美味しいですね」「〇〇さんはこれが好きでしたよね」など、食事を楽しむような声かけを心がけましょう。
• 食事の形態:咀嚼や嚥下が難しい場合は、刻み食やミキサー食など、食べやすい形態に変更しましょう。
• 食事時間:焦らず、ゆっくりと時間をかけて食事をしましょう。
• 食事環境:明るく、清潔な環境で食事を提供しましょう。
• 姿勢:正しい姿勢で食事をすることで、誤嚥のリスクを減らすことができます。

3. 栄養摂取を促すための具体的な対応例

食事拒否が続く場合は、以下のような対応を試みましょう。

1. 食事内容の工夫:利用者様の好みに合わせたメニューを提供し、見た目にも食欲をそそるように盛り付けます。
2. 間食の活用:食事量が少ない場合は、栄養補助食品や間食を活用し、栄養を補給します。
3. 声かけの工夫:「〇〇さんのために作りました」「少しでも食べてくれたら嬉しいな」など、優しい言葉で促しましょう。
4. 他職種との連携:医師、栄養士、言語聴覚士などと連携し、専門的なアドバイスを受けましょう。
5. 脅迫的な言葉遣いを避ける:「食べないと点滴を打つ」といった脅迫的な言葉遣いは避け、「少しでも食べてほしい」という気持ちを伝えるようにしましょう。

コミュニケーションの重要性

介護の現場では、利用者様とのコミュニケーションが非常に重要です。言葉遣いや表情、態度一つで、利用者様の安心感や信頼感が大きく変わります。以下に、効果的なコミュニケーションのポイントを紹介します。

• 傾聴:利用者様の言葉に耳を傾け、気持ちを理解しようと努めましょう。
• 共感:利用者様の気持ちに寄り添い、共感の言葉をかけましょう。
• 肯定:利用者様の行動や言動を否定せず、受け入れる姿勢を示しましょう。
• 分かりやすい言葉:専門用語を避け、分かりやすい言葉で話しましょう。
• 笑顔:笑顔で接することで、利用者様に安心感を与えましょう。

介護福祉士を目指すあなたへ

介護福祉士を目指すことは、あなたのキャリアにとって大きな一歩です。資格取得に向けて、日々の業務を通じて経験を積み、知識を深めていくことが重要です。ここでは、介護福祉士を目指す上での心構えと、具体的な学習方法について解説します。

1. 介護福祉士の役割と責任

介護福祉士は、専門的な知識と技術を用いて、高齢者や障がい者の生活を支援する専門職です。利用者の心身の状態を把握し、適切な介護を提供することが求められます。また、多職種との連携を図り、チームの一員として、利用者様の生活を支える役割を担います。

2. 資格取得に向けた学習方法

介護福祉士の資格を取得するためには、国家試験に合格する必要があります。試験対策として、以下の学習方法を実践しましょう。

• 基礎知識の習得:介護保険制度、医学的知識、介護技術など、幅広い知識を習得しましょう。
• 実務経験:日々の業務を通じて、実践的なスキルを磨きましょう。
• 参考書の活用:試験対策用の参考書や問題集を活用し、知識の定着を図りましょう。
• 模擬試験:模擬試験を受験し、試験の形式に慣れ、弱点を克服しましょう。
• 研修の受講:介護に関する研修を受講し、専門的な知識や技術を習得しましょう。

3. キャリアアップのためのヒント

介護福祉士としてキャリアアップするためには、以下の点を意識しましょう。

• 自己研鑽:常に新しい知識や技術を学び、自己研鑽を続けましょう。
• 専門性の向上:特定の分野（認知症ケア、看取りケアなど）に特化し、専門性を高めましょう。
• リーダーシップ:チームをまとめ、指導する能力を身につけましょう。
• コミュニケーション能力:多職種との連携を円滑に進めるためのコミュニケーション能力を磨きましょう。
• 資格取得:介護支援専門員（ケアマネージャー）など、上位資格の取得を目指しましょう。

まとめ

介護の現場では、様々な課題に直面することがありますが、適切な知識と対応策を身につけることで、より良いケアを提供することができます。今回の記事で紹介した内容を参考に、日々の業務に活かしてください。そして、介護福祉士を目指すあなたの努力が実を結び、素晴らしいキャリアを築けることを心から応援しています。

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