介護職の葛藤：利用者の介護拒否と人手不足、どう乗り越える？

介護施設で働いています。どうしても介護拒否する人もいます。時間をおいて 失禁して濡れている衣類の着替えが必要ですと言ってもベッドから出ようとしませんでした。仕方なく他の方の介助に入りました。そうすると当人が部屋から出てきたので トイレへと誘導行いました。こちら側の都合を優先させてしまったと反省をしてますが ベッドのシーツも交換しなければならなかったので私は自身から来てくれるを待っていました。着替えなどが終わってのその利用者は納得されない様子で部屋に戻っていきました 人手不足を理由にしてしまうは良くない事だと思ってますが一人でもこのような拒否されると他の事がないがしろになってしまいます。従来型ではないので人数は少ないですそれでも目を離すことの出来ない人もいるので何を優先すれば良いのかパニック状態になりました。介護職をされている方、このような場合どうすれば良かったでしょうか 濡れたままで放置しておいた方が良いですか？私は手を払いのけられねじり上げられました。今でも痛みが残っています。施設に言っても私が責められるだけです。 自業自得と仰る方もいらっしゃると思います。 ご意見聞かせて下さい

この記事では、介護職における「利用者の介護拒否」と「人手不足」という、多くの介護職員が直面する深刻な問題に焦点を当て、具体的な解決策を探ります。特に、限られた人員の中で、利用者の尊厳を保ちつつ、安全で質の高い介護を提供する方法、そして、自身の心身のケアをどのように行うかを、経験豊富な介護職員の視点と、専門家としてのアドバイスを交えながら解説していきます。 介護現場で働くあなた、またはこれから介護職を目指しているあなたにとって、この記事が少しでも力になれることを願っています。

1. 介護拒否への対応：利用者の気持ちを理解し、共感することから始めましょう

まず、重要なのは、利用者の介護拒否の背景にある感情やニーズを理解することです。 今回のケースでは、利用者は濡れたままの状態を放置されたことに対する不満や、自分の意思を尊重されなかったことへの怒りを感じている可能性があります。 介護拒否は、単なる反抗ではなく、不安、恐怖、プライバシーの侵害といった様々な感情の表れであることを認識しましょう。

• コミュニケーションの工夫： 言葉だけでなく、表情や身振り手振り、優しい声掛けなど、非言語コミュニケーションも積極的に活用しましょう。 焦らず、ゆっくりと時間をかけて、利用者の様子を観察し、言葉にならない訴えを汲み取ろうとする姿勢が大切です。 例えば、「今、少し気分が良くないのかな？」と声をかけてみたり、「着替えのお手伝いをさせてください」と優しく提案してみたりするなど、利用者の反応を見ながら、適切な声掛けを心がけましょう。
• 選択肢の提示： 「今、着替えましょうか？」と一方的に指示するのではなく、「今すぐ着替えますか？それとも、少し時間を置いてからにしますか？」といったように、利用者に選択肢を与えることで、主体性を尊重することができます。 選択肢を与えることで、利用者の協力を得やすくなり、拒否反応を軽減できる可能性があります。
• 信頼関係の構築： 日頃から利用者と良好な関係を築くことが、介護拒否を予防する上で非常に重要です。 利用者の話をじっくりと聞き、共感し、信頼関係を築くことで、緊急時にもスムーズに協力が得られる場合があります。 趣味や好きなことなどを話題にするなど、人間関係を築く努力をしましょう。
• チームでの連携： 介護拒否が発生した場合、一人で対応しようとせず、同僚や上司に相談し、チームで対応することが重要です。 複数の職員が協力することで、利用者の安全を確保しながら、より適切な対応を行うことができます。 また、日頃からチーム内で情報共有を行い、利用者の状態や特性などを共有することで、より効果的な介護を提供できます。

2. 人手不足への対応：優先順位付けと効率化、そして助けを求める勇気

人手不足は、介護現場における大きな課題です。 すべての利用者のニーズに完璧に対応することは不可能です。 そのため、優先順位付けを行い、限られた時間の中で、最も重要なケアに集中することが必要になります。

• ABC分析による優先順位付け： ABC分析を用いて、緊急性の高いケア（A）、比較的緊急性の低いケア（B）、緊急性の低いケア（C）に分類し、優先順位を明確にしましょう。 Aランクのケアは、生命維持に直結するケア、Bランクは、身体機能の維持やQOL向上に繋がるケア、Cランクは、時間的な余裕がある時に対応できるケアです。 今回のケースでは、失禁による濡れた衣類の着替えはAランク、他の利用者の介助は状況に応じてAまたはBランクと判断できます。
• 業務の効率化： 無駄な動きを省き、効率的に業務を進める工夫が必要です。 例えば、必要な物品を事前に準備しておいたり、動線を工夫したりすることで、時間を節約できます。 また、記録業務を効率化するためのシステムやツールを活用することも有効です。
• 助けを求める： 一人で抱え込まず、同僚や上司に助けを求める勇気を持つことが大切です。 人手不足の中で、一人で全てを完璧にこなそうとすると、心身ともに疲弊してしまいます。 助けを求めることは、弱さではなく、賢い選択です。 施設の体制や、同僚との信頼関係を構築することで、助けを求めやすい環境を作ることが重要です。
• 施設への改善提案： 人手不足が原因で、質の高い介護が提供できない状況であれば、施設側に改善を提案しましょう。 人員配置の改善、業務の見直し、新しい介護システムの導入などを提案することで、より働きやすい環境を作ることができます。

3. 自身の心身のケア：自己肯定感を持ち、無理をしないこと

介護職は、心身ともに負担の大きい仕事です。 利用者から暴力を振るわれたり、心無い言葉を浴びせられたりすることもあります。 そのような状況では、自己肯定感を失い、精神的に追い詰められてしまう可能性があります。 そのため、自身の心身のケアを怠らず、無理をしないことが重要です。

• 記録の重要性： 利用者とのやり取りや、発生した出来事などを詳細に記録しておくことは、後日の振り返りや、施設への報告、そして自身の心の整理に役立ちます。 記録を残すことで、客観的に状況を把握し、冷静に分析することができます。
• ストレスマネジメント： ストレスをため込まないよう、適切なストレスマネジメントを行うことが重要です。 趣味や休日の過ごし方を見直したり、友人や家族と過ごす時間を増やしたり、専門機関に相談したりすることで、ストレスを軽減することができます。
• 専門家への相談： 一人で抱え込まず、産業医や臨床心理士などの専門家に相談することも検討しましょう。 専門家のアドバイスを受けることで、適切な対処法を見つけ出すことができます。 また、介護職向けの相談窓口や支援団体なども活用しましょう。
• 自己肯定感を高める： 介護職として、日々努力している自分を褒めてあげましょう。 小さな成功体験を積み重ね、自己肯定感を高めることで、困難な状況にも立ち向かうことができます。 自分の頑張りを認めることで、モチベーションを維持することができます。

4. 今回のケーススタディへの具体的なアドバイス

今回のケースでは、利用者の介護拒否と、他の利用者のケアとの両立に苦慮した状況が伺えます。 まず、利用者の濡れた状態を放置したことは、利用者の尊厳を損なう行為であり、改善が必要です。 しかし、人手不足という現実も考慮しなければなりません。

• 緊急性の判断： 失禁した利用者の着替えは、清潔保持と健康維持の観点から緊急性の高いケアです。 他の利用者の介助と比較して、優先順位を高く設定するべきでした。
• 時間管理の改善： 他の利用者の介助と並行して行うのではなく、他の職員に協力を依頼するか、一時的に他のケアを中断して、失禁した利用者のケアを優先すべきでした。 時間管理のスキル向上と、同僚との連携強化が重要です。
• コミュニケーションの改善： 利用者の拒否反応に対して、なぜ拒否しているのかを丁寧に聞き出す努力が必要です。 言葉だけでなく、表情や行動を観察し、利用者の気持ちを理解しようと努めることが大切です。
• 記録と報告： 今回の出来事について、詳細な記録を作成し、施設に報告しましょう。 記録には、利用者の状態、対応内容、自身の感情などを具体的に記述し、今後の対応に役立てましょう。 また、暴力を受けたことについても、きちんと報告し、適切な対応を求めるべきです。 施設側が責任を負うべきであり、あなた自身が責められるべきではありません。

5. まとめ：介護職の未来のために

介護職は、やりがいのある仕事ですが、同時に、心身ともに負担の大きい仕事でもあります。 利用者の介護拒否や人手不足といった課題は、多くの介護職員が抱える共通の悩みです。 しかし、これらの課題を乗り越えるために、私たちは様々な工夫や努力をすることができます。 利用者との信頼関係を築き、優先順位を明確にし、同僚との連携を強化し、そして何より、自身の心身のケアを怠らないことが重要です。 一人ひとりがこれらの点を意識し、行動することで、より働きやすく、より質の高い介護を提供できる環境を作っていくことができるでしょう。 そして、あなた自身のキャリアパスも、より明るいものになるはずです。 もし、この記事を読んで、より具体的な相談が必要だと感じたら、ぜひ下記のLINE相談をご利用ください。