介護職の朝礼・夕礼は本当に必要？時間効率とチームワークのバランスを考える

介護職で朝礼・夕礼がある施設って多いのでしょうか？ 今年から、複数施設を運営してる母体の大きな特養に入社しました。 この施設は朝礼と夕礼があって、 朝礼は各階の日勤リーダーと夜勤明け者、主任や看護師、事務員や施設長等が１階に集まってやります。 通院や受け入れの申し送りがあったり、「介護とは」について書いてある本の1ページをその日の担当が読み上げたりします。 夕礼も１階で事務員以外が集まって、その日特に変化のあった利用者の特記を読み上げます。 朝礼も夕礼も大体10分～15分ぐらいです。 以前働いてた有料老人ホームでは各階で朝と夕方にそれぞれ申し送りをしてましたし、本の読み上げとか無かったので今の施設に来てびっくりしました。 今の施設も記録はパソコンで書いてますし、必要な申し送りは全てパソコンで見れます。 なのに朝礼と夕礼があるせいで、わざわざ朝礼や夕礼で読み上げるために、内容を読みやすいように簡潔にまとめたり、練習してる先輩も居ました。 人手不足でただでさえ忙しい中「時間を割いて集まる必要ないのでは？」「施設長(経営母体)の自己満足なのでは？」と思ってしまいます。 私は以前の有料と今の施設でしか働いたことがないので、朝礼や夕礼がある施設の方が一般的なのでしょうか？ 介護施設で働かれてる方、回答よろしくお願いします。

この記事では、介護職における朝礼・夕礼の必要性について、あなたの疑問にお答えします。 特養での勤務経験、そして有料老人ホームでの経験を踏まえ、時間効率とチームワークのバランス、そして、介護現場におけるコミュニケーションの重要性という視点から、朝礼・夕礼のあり方について深く掘り下げていきます。 多くの介護施設で働く方の意見を参考に、あなたの職場環境における最適な方法を見つけるためのヒントを提供します。

介護施設における朝礼・夕礼の実態：多様性と共通点

まず、結論から言うと、介護施設における朝礼・夕礼の有無や実施方法は、施設によって大きく異なります。 あなたが以前勤務していた有料老人ホームのように、各階での申し送りだけで済ませている施設もあれば、質問者さんのように全職員が集まって朝礼・夕礼を行う施設もあります。 重要なのは、朝礼・夕礼が「目的」を達成するものであるかどうかです。単なる形式的なものではなく、職員の連携強化や情報共有、そして、利用者への質の高いケア提供に繋がるものでなければ、時間と労力の無駄遣いになってしまいます。

朝礼・夕礼を実施している施設では、以下のような目的が考えられます。

• 情報共有の効率化：各部署やユニット間の情報共有をスムーズに行う。
• チームワークの向上：職員間のコミュニケーションを促進し、チームとしての結束力を高める。
• 業務の改善：日々の業務における課題や改善点を共有し、より効率的な運営を目指す。
• 教育・研修：介護技術や知識の向上を図るための研修や情報提供を行う。
• モチベーション向上：職員のモチベーション向上のための共有や表彰などを行う。

しかし、これらの目的が必ずしも朝礼・夕礼によって達成されるとは限りません。 むしろ、人手不足の状況下では、短時間であっても集まるための時間や準備に多くの時間を費やし、かえって業務効率を低下させる可能性もあります。 あなたの施設のように、パソコンで情報共有が完結しているにも関わらず、朝礼・夕礼で同じ情報を繰り返すのは、非効率と言えるでしょう。

朝礼・夕礼の効果的な活用方法：時間と労力の最適化

朝礼・夕礼を効果的に活用するためには、以下の点を考慮する必要があります。

• 目的の明確化：朝礼・夕礼で何を達成したいのか、明確な目的を設定する。目的がなければ、時間と労力の無駄遣いになる。
• 時間短縮：短時間で必要な情報を共有できるよう、内容を厳選する。議事録を作成し、必要な情報だけを共有するシステムを構築するのも有効。
• 参加者の選別：全ての職員が参加する必要がない場合は、関係者のみの参加とする。例えば、申し送りは各ユニットで済ませ、朝礼・夕礼では重要な情報共有に絞る。
• 多様な情報伝達手段の活用：メール、チャットツール、イントラネットなどを活用し、朝礼・夕礼以外でも情報共有を行う。
• フィードバックの仕組み：朝礼・夕礼の内容や効果について、定期的にフィードバックを行い、改善を図る。

あなたの職場での改善策：提案と具体的な行動

あなたの職場では、パソコンでの情報共有が既に確立されているにも関わらず、朝礼・夕礼で同じ情報を繰り返している点が問題です。「本の読み上げ」についても、個々の職員が自主的に学習できる体制を整える方が、時間効率が良いでしょう。 人手不足の状況下では、時間短縮は喫緊の課題です。

具体的な改善策として、以下の提案をしてみましょう。

• 上司への提案：朝礼・夕礼の内容や時間を短縮し、効率的な情報共有方法を検討する提案を行う。具体的に、どの情報を省略できるか、どのようなツールを活用できるかを提示する。
• 同僚との意見交換：同僚と意見交換を行い、朝礼・夕礼に対する不満や改善案を共有する。チームとして改善策を提案することで、より説得力が増す。
• 代替案の提示：朝礼・夕礼に代わる情報共有方法を提案する。例えば、メールやチャットツール、イントラネットなどを活用した情報共有システムの導入を提案する。

これらの提案を行う際には、単なる不満を述べるのではなく、具体的な改善策を提示することが重要です。 データに基づいた客観的な根拠を示すことで、上司や同僚を説得しやすくなります。例えば、「朝礼・夕礼に費やしている時間と、その時間を使って他の業務を行う場合の生産性の比較」を示すことで、時間効率の改善効果を明確に示すことができます。

成功事例：効率的な情報共有システムの導入

ある特養では、従来の朝礼・夕礼に加え、イントラネットを活用した情報共有システムを導入することで、時間短縮と情報共有の効率化を実現しました。 朝礼・夕礼では、重要な情報共有やチームビルディングに時間を割き、詳細な情報はイントラネット上に掲載することで、職員は必要な情報にいつでもアクセスできるようになりました。 その結果、業務効率が向上し、職員の負担軽減にも繋がりました。 この事例のように、既存のシステムに固執せず、新しいツールや方法を取り入れることで、より良い職場環境を作ることができます。

専門家の視点：時間管理とチームコミュニケーションのバランス

介護現場は人手不足が深刻な問題となっており、時間効率の向上は非常に重要です。しかし、チームワークやコミュニケーションも、質の高い介護サービスを提供するために不可欠です。 朝礼・夕礼は、単なる情報共有の場ではなく、職員同士のコミュニケーションを深め、チームとしての結束力を高める機会にもなります。 そのため、時間効率とチームコミュニケーションのバランスを考慮し、最適な方法を見つけることが重要です。

朝礼・夕礼のあり方については、施設の規模や職員構成、利用者の状況などによって最適な方法は異なります。 あなたの施設では、現状のシステムを維持しつつ、時間短縮や情報共有の効率化を図るための工夫が必要です。 そして、その改善策を提案し、実行していくことが、あなた自身の成長にも繋がるでしょう。

まとめ：あなたにとって最適な働き方を模索しましょう

介護職は、やりがいのある仕事ですが、同時に多くの課題を抱えています。 時間効率の向上とチームワークの維持は、その課題解決に不可欠です。 この記事で紹介した改善策を参考に、あなたの職場環境に合った最適な方法を見つけてください。 そして、あなた自身のキャリアパスについても、積極的に考えていきましょう。 より良い職場環境を求めることは、決して悪いことではありません。 自分の価値観やキャリアプランを明確にし、それに合った働き方を模索することで、より充実した仕事人生を送ることができるでしょう。