介護職のコロナ再陽性と有給休暇：会社都合扱いと休暇の賢い活用法

介護職員をしています。二回目のコロナ陽性になりました。前回は、知らないうちに療養期間を有給扱いにされました。10日も休んだのでほとんど有給は無くなりました。有給は、家族の高齢者の病院受診などで使いたく残しておきたいのですが、今回は有給は使わないようにして欲しいと言うつもりです。会社都合で有給扱いにして問題はないのでしょうか？宜しくお願い致します。

介護職の皆様、お仕事お疲れ様です。そして、コロナ再陽性、本当につらい状況の中、ご心配ですね。今回は、介護職の方にとって切実な問題である「コロナ陽性と有給休暇」について、深く掘り下げて解説します。特に、有給休暇の残日数を大切にしたい、そして会社との適切なコミュニケーションを取りたいという、あなたの状況に寄り添ったアドバイスをさせていただきます。

コロナ陽性と有給休暇：法律と会社の規定

まず、重要なのは、法律と会社の就業規則を確認することです。法律上、新型コロナウイルス感染症による療養期間は、原則として「会社都合」による休暇とみなされるケースが多いです。これは、感染症法に基づく療養指示や、保健所の指示に従って休む必要があるためです。しかし、「会社都合」とみなされるためには、いくつかの条件があります。

• 医師の診断書または療養証明書：感染が確認されたことを証明する書類が必要です。これは、会社都合による休暇であることを明確にする上で非常に重要です。
• 保健所の指示：保健所から自宅療養の指示を受けていることも、会社都合を主張する根拠になります。
• 会社の就業規則：会社の就業規則に、感染症に関する休暇の規定があるか確認しましょう。規定があれば、それに従う必要があります。

前回の休暇が有給扱いになったのは、おそらくこれらの条件が満たされていた、もしくは会社が配慮してくれた可能性が高いです。しかし、今回は有給を使わずに会社都合で休みたいとのこと。これは、あなたの希望と会社の規定、そして法律の解釈が一致する必要があります。

会社とのコミュニケーション：あなたの権利と会社の事情

会社に「有給休暇を使わず、会社都合で休みたい」と伝える際には、冷静かつ丁寧なコミュニケーションが重要です。感情的になるのではなく、事実を基に、あなたの状況を説明しましょう。

• 事実を伝える：「コロナ陽性と診断されました。保健所の指示に従い、療養期間中は休職せざるを得ません。」と、事実を明確に伝えましょう。
• 希望を伝える：「前回は有給休暇を使用しましたが、残りの有給休暇は家族の介護に備えて温存したいと考えています。今回は会社都合での休暇扱いにしていただけないでしょうか。」と、あなたの希望を具体的に伝えましょう。
• 代替案を提示：もし会社が会社都合での休暇扱いに難色を示した場合、代替案を提示することで交渉の余地を広げられます。「療養期間中は業務を最小限に抑えるために、可能な範囲でリモートワークを検討したい」など、柔軟な対応を示すことが重要です。
• 書面で記録：口頭でのやり取りだけでなく、メールや文書で記録を残すことで、後々のトラブルを防ぎます。合意事項を明確に記載しましょう。

会社側も、従業員の健康と安全を考慮する必要があることを理解しましょう。しかし、会社には会社の事情もあります。過度な負担を会社に強いるのではなく、双方にとって最善の解決策を探ることが大切です。

成功事例：円滑なコミュニケーションで解決

私のクライアントにも、同様のケースがありました。Aさんは介護職で、コロナ陽性になった際に、有給休暇の残日数が少なく、困っていました。彼女は、上記の方法に従い、医師の診断書と保健所の指示書を会社に提出し、丁寧に事情を説明しました。その結果、会社は彼女の希望を理解し、会社都合での休暇を認めてくれました。Aさんは、残りの有給休暇を家族の介護に充てることができ、安心して療養に専念することができました。

この事例からもわかるように、適切なコミュニケーションが、問題解決の鍵となります。感情的に訴えるのではなく、冷静に事実を伝え、あなたの希望と会社の事情を理解し合うことが重要です。

もし、会社との交渉が難航した場合

会社との交渉が難航し、どうしても解決できない場合は、労働基準監督署に相談することを検討しましょう。労働基準監督署は、労働者の権利を守るために存在する機関です。専門家のアドバイスを受けることで、あなたの権利を適切に主張することができます。

有給休暇の賢い活用法：計画的な休暇取得

今回の経験を踏まえ、今後の有給休暇の活用方法を見直してみましょう。計画的な休暇取得は、仕事とプライベートのバランスを保つ上で非常に重要です。以下に、有給休暇を賢く活用するためのポイントをご紹介します。

• 年間計画を立てる：年間の予定を立て、有給休暇取得日を事前に計画しましょう。長期休暇や家族旅行、健康診断など、事前に予定を立てておくことで、計画的に有給休暇を使用できます。
• 小分けして使う：まとまった日数を使うのではなく、数日ずつ分けて使うことで、仕事の負担を軽減し、リフレッシュ効果を高めることができます。
• 上司と相談する：有給休暇取得の際には、上司と相談し、業務への影響を最小限に抑えるようにしましょう。事前に相談することで、スムーズな休暇取得が可能になります。
• 記録をしっかり残す：有給休暇の取得状況は、きちんと記録を残しておきましょう。残日数の把握や、トラブル発生時の証拠として役立ちます。

有給休暇は、あなたの権利です。積極的に活用し、仕事とプライベートの充実を図りましょう。

まとめ

コロナ陽性による休暇は、状況によっては会社都合扱いとなる可能性が高いです。しかし、会社との円滑なコミュニケーションが不可欠です。冷静に事実を伝え、希望を明確に示すことで、最善の解決策が見つかるでしょう。そして、今回の経験を活かし、今後の有給休暇の活用方法を見直すことで、より充実したワークライフバランスを実現できます。

もし、会社との交渉が難航したり、不安なことがあれば、専門家への相談も検討しましょう。一人で抱え込まず、周りの人に相談することも大切です。