「もう限界…」実家の認知症の祖母との生活で疲弊するあなたへ。専門家が教える、心を守るための具体的な対処法

この記事は、実家にいる認知症の疑いのあるおばあ様の介護と、それを取り巻く家族の苦悩に焦点を当て、専門家としての視点から具体的なアドバイスを提供します。介護疲れ、精神的な負担、経済的な問題など、複雑に絡み合った問題に対し、どのように向き合い、解決策を見出していくのかを掘り下げていきます。

祖母に関してです。実家の祖母は、昔からヒステリーになりやすく、急にキレたり、おかしな行動をとることが多かったのですが、母から最近更に行動がおかしくなっており、施設に入れたいと相談されました。具体的にどのような行動があるかというと、

• 不動産等で月10万ほどの収入があるにも関わらず、常にお金がないと言って、祖父や父にお金をせびる（勝手に財布からお金をとる等）ちなみに実家は田舎で、お金を使うところもなく何にそんなに使っているのか不明
• 躁鬱が激しく、急に暗くなったかと思うと突然怒り始めて、自分は家族にいじめられている、誰も面倒を見てくれないと被害妄想を訴え始める
• 言うことがコロコロ変わり、周りが本人が言ったことに対応すると、本人が自分が言ったことなかったことにする（分かりにくくてすみません）
• 病院等の大事な用事を家族に全く話さないのに自分の親戚には家族が病院の診察についてきてくれないなど面倒をみてくれないという愚痴を言って、親戚から祖母の面倒をちゃんとみてほしいと度々祖父のところへ連絡が来る
• ヒステリックな日は泣きながら、どうか施設に入れてくださいと家族の場でうずくまり泣いたりする
• 自分の部屋に食べたものや飲んだものの食器がそのままになっており、冷蔵庫に消費期限切れの食べ物が大量に入れっぱなしになっている

家族としては施設に入れたいそうなのですが、これまで散々お金をせびり、散財しているのにもかかわらず、祖母を施設に入れるほどのお金の面倒はみれないこと、本人に施設に行くことや、親戚の家に面倒をみてもらうといったことを本人に話すとヒステリーになり、話し合いにならないこと、昔からそのような人柄なので認知症なのか、精神疾患なのか、よく分からず去年認知症外来？で検査したときも認知症とは認められず、生活自体は自立してできる上私の両親と同居しているので、介護認定等認められにくいのではないかと思います。現在88歳です。

私も実家にいたときは、度々ヒステリーになり被害妄想を訴える祖母に疲れていましたが実家を出てから聞く母親からの話にさらに祖母の状態はひどくなっていて同居するには精神的にまいってしまうだろうなと思ってしまいます。こういう場合、介護する側？一緒に住む側が我慢し続けるしかないのでしょうか？介護認定受けてなくても、比較的安価に面倒をみてくださる施設等はあるのでしょうか？ちなみに実家は、祖父が一人っ子、父が一人っ子で祖父方の親戚がほぼいないこと、祖母方の親戚はみんな遠方に住んでおり、日常的に祖母の面倒をみるのは、うちの家族のみで、祖母の異常行動も祖母方の親戚は理解していないと思われます。長々と申し訳ございませんでした。

ご相談ありがとうございます。おばあ様の介護と、それを取り巻くご家族の状況は、非常に複雑で、心身ともに大きな負担がかかっていることと思います。特に、認知症の疑いがあるにも関わらず、診断が確定しない状況や、親戚との関係性、経済的な問題など、さまざまな要因が絡み合い、解決への道筋を見つけにくい状況です。この記事では、あなたの抱える問題に対して、具体的なアドバイスと、心の負担を軽減するためのヒントを提供します。

1. 現状の整理と問題点の明確化

まず、現状を整理し、問題点を具体的に把握することから始めましょう。相談内容から、以下の点が問題として挙げられます。

• おばあ様の症状: 金銭管理の困難、感情の不安定さ（躁鬱、ヒステリー）、被害妄想、言動の矛盾、身の回りのことへの無関心など、多岐にわたる症状が見られます。これらの症状は、認知症や精神疾患の可能性を示唆しています。
• 家族の負担: おばあ様の介護による精神的・肉体的負担、経済的な負担、親戚との関係性の問題、そして、介護方法に関する悩みなど、多岐にわたる負担を抱えています。
• 診断の遅れ: 認知症の診断が確定しないため、適切なケアやサポートを受けにくい状況です。
• 経済的な問題: 施設入所を検討するにあたり、費用面での不安がある。

これらの問題を一つずつ整理し、優先順位をつけることで、具体的な対策を立てやすくなります。

2. 専門家への相談と情報収集

問題を解決するためには、専門家の意見を聞き、適切な情報を収集することが重要です。

• 医療機関への再受診: 認知症の診断が確定していないとのことですが、症状が進行している可能性もあるため、再度、専門医（精神科医、神経内科医など）を受診し、詳細な検査と診断を受けることをお勧めします。必要に応じて、セカンドオピニオンも検討しましょう。
• ケアマネジャーへの相談: ケアマネジャーは、介護に関する専門家であり、介護保険制度の利用や、適切な介護サービスの紹介、家族へのアドバイスなど、多岐にわたるサポートを提供してくれます。まずは、お住まいの地域の地域包括支援センターに相談し、ケアマネジャーを紹介してもらいましょう。
• 弁護士への相談: おばあ様の財産管理や、将来的な相続の問題について、弁護士に相談することも有効です。成年後見制度の利用など、法的側面からのサポートを受けることができます。
• 地域の相談窓口の活用: 各自治体には、高齢者に関する相談窓口が設置されています。介護保険制度や、利用できるサービスに関する情報を提供してくれます。

3. 介護保険制度の活用

介護保険制度は、介護が必要な高齢者を支えるための重要な制度です。以下の点について確認し、積極的に活用しましょう。

• 介護認定の申請: おばあ様が介護保険サービスを利用するためには、介護認定を受ける必要があります。お住まいの市区町村の窓口で申請を行いましょう。介護認定の結果によっては、訪問介護、デイサービス、ショートステイなどのサービスを利用することができます。
• 介護サービスの利用: 介護認定を受けた後、ケアマネジャーと相談し、おばあ様の状況に合わせた介護サービス計画（ケアプラン）を作成します。ケアプランに基づいて、様々な介護サービスを利用することができます。
• 介護保険以外のサービス: 介護保険サービス以外にも、地域によっては、高齢者向けの様々なサービスが提供されています。例えば、配食サービス、見守りサービス、生活支援サービスなどがあります。

4. 施設入所に関する情報収集

施設入所を検討するにあたっては、以下の点を考慮し、情報収集を行いましょう。

• 施設の種類の検討: 介護老人福祉施設（特別養護老人ホーム）、介護老人保健施設（老健）、有料老人ホーム、グループホームなど、様々な種類の施設があります。おばあ様の状況や、ご家族の希望に合わせて、適切な施設を選びましょう。
• 費用の確認: 施設の費用は、施設のタイプや、サービス内容によって異なります。入居一時金、月額利用料、その他費用（医療費、食費など）について、事前に確認しておきましょう。
• 施設の比較検討: 複数の施設を見学し、施設の雰囲気、スタッフの対応、サービス内容などを比較検討しましょう。可能であれば、入居者の声を聞くことも重要です。
• 経済的な支援制度: 施設入所に関する費用については、様々な支援制度があります。例えば、特定入所者介護サービス費（補足給付）、生活保護などがあります。これらの制度についても、事前に確認しておきましょう。

5. 家族の心のケア

介護は、介護する側の心身にも大きな負担がかかります。ご家族の心のケアも、非常に重要です。

• 休息時間の確保: 介護から離れて、自分の時間を確保する時間を作りましょう。
• 相談できる相手の確保: 家族、友人、専門家など、誰でも良いので、悩みを打ち明けられる相手を見つけましょう。
• 地域のサポートグループの活用: 介護者のためのサポートグループに参加し、同じような悩みを持つ人たちと交流することで、孤独感を軽減し、情報交換をすることができます。
• 専門家のカウンセリング: 精神的な負担が大きい場合は、専門家のカウンセリングを受けることも有効です。
• 罪悪感を手放す: 施設入所や、介護サービスを利用することに対して、罪悪感を感じる必要はありません。

6. 親戚とのコミュニケーション

親戚との関係性も、介護を円滑に進める上で重要な要素です。以下の点に注意して、コミュニケーションを図りましょう。

• 現状の共有: おばあ様の状況について、親戚に正確な情報を伝えましょう。特に、おばあ様の症状や、介護の現状について、理解を求めることが重要です。
• 協力のお願い: 介護に関する協力を、親戚に求めることも検討しましょう。例えば、定期的な訪問や、電話での安否確認など、できる範囲での協力を依頼することができます。
• 情報共有の場: 親戚との情報共有の場を設けることも有効です。定期的に集まって、おばあ様の状況について話し合ったり、今後の対応について検討したりすることができます。
• 感情的な配慮: 親戚とのコミュニケーションにおいては、感情的な配慮も重要です。相手の立場を理解し、共感を示すことで、良好な関係を築くことができます。

7. 経済的な問題への対策

経済的な問題は、介護において大きな悩みの一つです。以下の対策を検討しましょう。

• 資産の把握: おばあ様の資産状況を正確に把握しましょう。不動産、預貯金、株式など、すべての資産を把握し、今後の資金計画を立てる必要があります。
• 支出の見直し: おばあ様の支出について、見直しを行いましょう。無駄な支出を削減し、介護費用に充てられる資金を確保することが重要です。
• 資産運用: 資産運用について、専門家（ファイナンシャルプランナーなど）に相談し、適切な運用方法を検討することも有効です。
• 補助金の活用: 介護に関する様々な補助金制度があります。これらの制度を積極的に活用し、経済的な負担を軽減しましょう。
• 成年後見制度の活用: おばあ様の財産管理について、成年後見制度を利用することも検討しましょう。成年後見人は、おばあ様の財産を適切に管理し、不正な支出を防ぐことができます。

8. 今後の見通しと心構え

おばあ様の介護は、長期にわたる可能性があり、様々な困難に直面することもあるでしょう。しかし、諦めずに、一つずつ問題を解決していくことが重要です。

• 長期的な視点: 介護は、長期にわたる可能性があります。長期的な視点を持ち、計画的に対応していくことが重要です。
• 柔軟な対応: 状況は常に変化します。柔軟に対応し、必要に応じて、計画を見直すことも重要です。
• 情報収集: 最新の情報を収集し、常に知識をアップデートしましょう。
• 休息とリフレッシュ: 介護から離れて、休息し、リフレッシュする時間を作りましょう。
• 自分を大切に: 介護は、心身ともに大きな負担がかかります。自分を大切にし、心身の健康を維持することが重要です。

9. まとめ

おばあ様の介護は、非常に困難な状況ですが、適切な情報収集、専門家への相談、介護保険制度の活用、家族の心のケア、親戚とのコミュニケーション、経済的な対策など、様々な対策を講じることで、解決への道筋を見つけることができます。そして、何よりも大切なのは、ご家族が心身ともに健康であり続けることです。困難な状況ではありますが、諦めずに、一つずつ問題を解決していくことで、より良い未来を切り開くことができると信じています。

この情報が、少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。困難な状況ではありますが、諦めずに、前向きに進んでください。応援しています。

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