障害者雇用で働く介護職員の悩み：業務過多と労働時間問題への対処法

この記事では、障害者雇用で介護施設で働く方の抱える、業務量の多さと労働時間に関する悩みに焦点を当て、具体的な解決策を提示します。上司とのコミュニケーション、業務の効率化、そして自身の権利を守るための具体的な行動について、詳しく解説していきます。

私は障害者雇用で介護施設で働いています。主な業務は清掃ですが、最近はコロナウィルス対策で施設の共有部分の除菌も任されています。また、健常者の職員と同じ対偶で働いています。週4日6.5時間で10床、4ユニットと同じフロアーの共有部と玄関周り、他にトイレが11ヵ所入ることもあります。その他雑務もあり、他の職員と分担をしていますが、その上コロナの除菌でいくら働いても業務が終わりません。私の職場は残業に対してとてもシビアです。上司はできるところまでで仕事を終わりにしろと言いますが、現実には清掃の業務を途中で中断することはできないし、その上にコロナ対策の除菌もいい加減にはできず、かと言って残業を申請しても認めてくれません。なるべくサービス残業もしないようにしてますが、時間が足りない毎日です。私は業務時間を週4日6.5時間から週4日8時間にして貰いたいと思いますが、上司は出来ないと言います。あと1.5時間あればなんとかなると思ってます。上司は業務はどんどん増やしますが、それに伴う残業代を含む増えた賃金は払わない様です。私はこの様な場合、上司の指示通り時間を来たら業務を途中で止めて帰ればいいのでしょうか。途中で中断して帰れば次の日の業務に影響があり、帰って業務量が増え大変な思いをしなければなりません。この現実をどう説明しても上司には分かって貰えず、私はどうすればいいのか分からず皆さんの良い知恵を頂きたく投稿しました。

障害者雇用で介護施設で働くあなたは、日々の業務量と労働時間に関する問題に直面し、非常に困惑していることと思います。清掃業務に加え、コロナウイルス対策の除菌作業まで加わり、業務は増加の一途を辿っているにも関わらず、残業は認められず、労働時間の延長も難しい状況とのこと。この状況は、心身ともに大きな負担となり、仕事へのモチベーションを低下させるだけでなく、健康面にも悪影響を及ぼしかねません。この記事では、あなたの抱える問題に対し、具体的な解決策を提示し、より働きやすい環境を築くためのアドバイスを提供します。

1. 現状の分析と問題点の整理

まず、現状を客観的に分析し、問題点を整理することから始めましょう。あなたの抱える問題は、大きく分けて以下の3点に集約されます。

• 業務量の増加: 清掃業務に加え、コロナウイルス対策の除菌作業が加わり、業務量が増加している。
• 労働時間の問題: 決められた時間内に業務を終えることができず、サービス残業をせざるを得ない状況。労働時間の延長も認められない。
• 上司とのコミュニケーション不足: 上司に現状を理解してもらえず、労働時間や業務内容に関する相談がうまくいかない。

これらの問題が複合的に絡み合い、あなたの負担を増大させていると考えられます。まずは、これらの問題点を明確に認識し、一つずつ解決していくための具体的な対策を検討していきましょう。

2. 上司との効果的なコミュニケーション戦略

上司に現状を理解してもらうためには、効果的なコミュニケーションが不可欠です。感情的に訴えるのではなく、具体的なデータや事実に基づき、冷静に問題を伝えることが重要です。以下に、上司とのコミュニケーションを円滑に進めるための具体的なステップを紹介します。

ステップ1: 業務内容と時間の可視化

まず、現在の業務内容を詳細にリストアップし、それぞれの業務にかかる時間を記録します。清掃、除菌、その他の雑務など、すべての業務を具体的に書き出し、それぞれの業務にどれくらいの時間がかかっているのかを把握します。このデータを基に、1日の業務スケジュールを作成し、時間内にすべての業務を終えることが不可能であることを客観的に示します。例えば、以下のような表を作成し、上司に提示することができます。

業務内容	所要時間（分）	備考
共有部分の清掃	60	10床、4ユニット
玄関周りの清掃	30
トイレ清掃	90	11箇所
コロナウイルス除菌	60
その他雑務	30
合計	270分（4時間30分）

この例では、合計で4時間30分となり、休憩時間を除くと、6.5時間勤務では到底終わらないことが明確になります。このデータを示すことで、上司もあなたの置かれている状況を具体的に理解しやすくなります。

ステップ2: 具体的な提案を行う

現状の問題点を伝えた上で、具体的な解決策を提案しましょう。例えば、以下のような提案が考えられます。

• 労働時間の延長: 週4日8時間勤務への変更を提案し、1.5時間の余裕があれば、業務を時間内に終えることができると説明します。
• 業務内容の見直し: 業務の優先順位を明確にし、時間内に終わらない業務については、翌日に回すなどの工夫を提案します。
• 人員の増員: 業務量が増加しているため、人員増員を検討するよう提案します。

提案を行う際には、あなたの希望だけでなく、施設全体の効率化につながるような視点も加えると、上司も前向きに検討しやすくなります。

ステップ3: 交渉と合意形成

上司との話し合いを通じて、合意形成を目指します。あなたの希望がすべて通るとは限りませんが、妥協点を見つけ、双方が納得できる解決策を見つけ出すことが重要です。例えば、最初は労働時間の延長が認められなくても、まずは業務内容の見直しから始めるなど、段階的な解決を目指すことも有効です。

交渉の際には、以下の点に注意しましょう。

• 感情的にならない: 冷静に、客観的なデータに基づいて話を進めます。
• 相手の意見を尊重する: 上司の意見にも耳を傾け、理解しようと努めます。
• 代替案を提示する: 一つの案が通らない場合でも、別の案を提示し、解決の糸口を探ります。

3. 業務効率化のための具体的な工夫

上司との交渉と並行して、自身の業務効率を改善するための工夫も重要です。限られた時間の中で、より多くの業務をこなすためには、以下の点を意識しましょう。

1. 業務の優先順位付け

すべての業務を完璧にこなすことは難しいかもしれません。そこで、業務の優先順位を明確にし、重要度の高い業務から取り組むようにしましょう。例えば、入居者の健康や安全に関わる業務を最優先し、次に、施設の清潔さを保つための清掃業務、最後に、その他の雑務というように、優先順位をつけます。業務の優先順位を定めることで、時間内に終わらない業務が発生した場合でも、重要な業務を優先的に行うことができます。

2. 作業手順の見直しと効率化

日々の業務の中で、無駄な時間や手間が発生している部分がないか、見直してみましょう。例えば、清掃道具の配置を見直し、移動時間を短縮したり、清掃方法を工夫して、より効率的に作業を進めることができます。また、同僚と協力して、分担作業を効率的に行うことも有効です。

3. ツールや機器の活用

業務効率を上げるために、清掃用のツールや機器を積極的に活用しましょう。例えば、高性能な掃除機や、除菌効果の高い洗剤などを使用することで、作業時間を短縮し、より高い効果を得ることができます。施設によっては、最新の清掃機器を導入している場合もあるので、積極的に活用を検討しましょう。

4. 休憩時間の有効活用

休憩時間は、心身をリフレッシュし、集中力を高めるために非常に重要です。休憩時間を有効活用し、次の業務に備えましょう。短い休憩時間でも、軽いストレッチをしたり、気分転換になるような音楽を聴いたりすることで、疲労を軽減し、効率的に業務に取り組むことができます。

4. 労働時間管理と自己防衛

サービス残業を避けるためには、労働時間を適切に管理し、自己防衛策を講じる必要があります。以下に、具体的な対策を紹介します。

1. タイムカードの正確な記録

労働時間を正確に記録することは、あなたの権利を守る上で非常に重要です。タイムカードに、始業時間、終業時間、休憩時間を正確に記録し、残業時間が発生した場合は、その旨を記録に残しましょう。もし、タイムカードの記録が改ざんされたり、不当な扱いを受けたりした場合は、しかるべき機関に相談することができます。

2. 残業申請の徹底

残業が発生する場合は、必ず上司に申請し、許可を得るようにしましょう。口頭での指示だけでなく、書面での記録を残すことも重要です。残業申請が認められない場合は、その理由を明確にし、記録に残しておきましょう。もし、不当な理由で残業が認められない場合は、労働基準監督署に相談することもできます。

3. 記録の保管

タイムカード、残業申請書、上司とのやり取りなど、労働時間に関する記録は、すべて保管しておきましょう。これらの記録は、万が一、労働時間に関するトラブルが発生した場合の証拠となります。

4. 専門家への相談

労働時間に関する問題が深刻化し、自分だけでは解決できない場合は、専門家に相談することも検討しましょう。労働問題に詳しい弁護士や、労働組合などに相談することで、適切なアドバイスやサポートを受けることができます。

5. 障害者雇用における権利と保護

障害者雇用で働くあなたは、労働基準法や障害者雇用促進法によって、様々な権利が保障されています。これらの権利を理解し、積極的に活用することで、より働きやすい環境を築くことができます。

1. 労働基準法の遵守

労働基準法は、労働者の労働条件に関する最低基準を定めています。労働時間、休憩、休日、賃金など、様々な項目について、法律で定められた権利が保障されています。例えば、1日の労働時間は8時間以内、週の労働時間は40時間以内と定められています。また、法定労働時間を超えて労働させる場合は、割増賃金を支払う必要があります。あなたの置かれている状況が、労働基準法に違反していないか、確認しましょう。

2. 障害者雇用促進法の活用

障害者雇用促進法は、障害者の雇用を促進し、安定した職業生活を送ることができるようにするための法律です。この法律に基づき、障害者雇用に関する様々な支援策が提供されています。例えば、障害者職業生活相談員による相談、職場定着支援、合理的配慮の提供などがあります。これらの支援策を活用することで、あなたの抱える問題を解決し、より働きやすい環境を築くことができます。

3. 障害者差別解消法の理解

障害者差別解消法は、障害を理由とする差別を禁止し、障害のある人が社会生活を送る上で、様々な障壁を取り除くことを目的としています。この法律に基づき、事業者は、障害のある人に対し、合理的配慮を提供する義務があります。合理的配慮とは、障害のある人が、他の人と同等に機会を得られるようにするために、必要かつ適切な配慮をすることを言います。例えば、労働時間の調整、業務内容の変更、必要な設備の提供などが考えられます。もし、職場での合理的配慮が不十分であると感じた場合は、事業者に改善を求めることができます。

4. 相談窓口の活用

労働問題や障害者雇用に関する悩みがある場合は、様々な相談窓口を利用することができます。例えば、労働基準監督署、ハローワーク、障害者就業・生活支援センター、労働組合などがあります。これらの相談窓口に相談することで、専門家のアドバイスやサポートを受けることができます。

6. キャリアアップと将来の展望

現在の職場での問題解決と並行して、あなたのキャリアアップや将来の展望についても考えていきましょう。介護業界は、人手不足が深刻化しており、あなたの経験やスキルを活かせる場は、たくさんあります。以下に、キャリアアップのための具体的な方法を紹介します。

1. スキルアップ

介護に関する知識やスキルを習得することで、キャリアアップの可能性が広がります。例えば、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士などの資格を取得することで、専門性を高め、より高度な業務に携わることができます。また、認知症ケア、看取りケアなど、特定の分野に特化した研修を受けることも有効です。スキルアップすることで、給与アップや、より良い労働条件での転職も可能になります。

2. キャリアパスの検討

介護業界には、様々なキャリアパスがあります。例えば、介護職員として経験を積んだ後、リーダー、主任、施設長などの管理職を目指すことができます。また、ケアマネージャー、生活相談員、サービス提供責任者など、専門職へのキャリアチェンジも可能です。あなたの興味や適性に合わせて、キャリアパスを検討し、目標を設定しましょう。

3. 転職の検討

現在の職場で問題が解決せず、どうしても働き続けることが難しい場合は、転職も選択肢の一つです。転職活動を通じて、より良い労働条件や、あなたの希望に合った職場を見つけることができます。転職活動を行う際には、あなたの経験やスキルを活かせる職場を探し、事前に情報収集を行い、面接対策をしっかりと行いましょう。

4. 情報収集とネットワーク作り

介護業界に関する情報を収集し、積極的に情報交換を行いましょう。インターネット、専門誌、セミナー、交流会など、様々な情報源を活用し、最新の動向や、求人情報を把握しましょう。また、同僚や、他の施設の職員との交流を通じて、情報交換を行い、ネットワークを広げましょう。ネットワークを広げることで、転職活動や、キャリアアップに役立つ情報を得ることができます。

7. まとめ：より良い労働環境を目指して

障害者雇用で働くあなたが、業務過多と労働時間に関する問題を解決し、より働きやすい環境を築くためには、上司との効果的なコミュニケーション、業務効率化のための工夫、労働時間管理と自己防衛、そして、障害者雇用に関する権利の理解と活用が重要です。これらの対策を講じることで、あなたの心身の負担を軽減し、仕事へのモチベーションを高め、より充実した職業生活を送ることができるでしょう。また、キャリアアップや将来の展望についても積極的に考え、行動することで、あなたの可能性はさらに広がります。

困難な状況に直面しているかもしれませんが、諦めずに、一つずつ問題を解決し、より良い労働環境を目指して、積極的に行動していきましょう。あなたの努力が、必ず実を結ぶことを願っています。

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