介護職の暴力行為問題：安全な職場環境を求めるための具体的な対策と相談窓口

介護職です。女です。暴力行為のある入居者様より排泄介助に入ろうとすると腕を反対側に曲げられたり、指を引っ張りねじられたり、おられそうになるなどの暴力行為があり、恥骨に思いっ切り蹴りを入れられ私はよろけ倒されました。他の職員は内出血とか皮膚に爪をたてられ傷などもできております。ナース・ケアマネ・相談員・施設長へは申し送りも報告もしており記録も残しています。なかなか精神科等に受診へ行かず、服薬等の増量などもなく、ご家族への報告を上のものがするのみで解決策に一切至っておりません。こういう場合、「二人介助で介助に入れ」と言っていますが、他の施設もこんな対応だけで済ますんでしょうか？今まで10年以上介護に携わってきましたが、ここまで暴力行為がひどいのにも関わらずご家族への報告のみの対応をされ、暴力行為を振るわれるということを把握しても介助に入れと言われているのは初めてです。これはどういう対応をしてもらえばいいんでしょうか？

10年以上介護の現場で経験を積んでこられたあなたが、今、深刻な暴力行為の問題に直面し、苦悩されている様子が痛いほど伝わってきます。この記事では、介護職における暴力行為への対処法、安全な職場環境を確保するための具体的なステップ、そして専門家への相談窓口について、詳しく解説します。 あなたが安心して、そして誇りを持って介護の仕事に携われるよう、具体的な解決策を提示していきます。

1. 現在の状況の整理と記録の重要性

まず、現状を整理しましょう。あなたは既に、ナース、ケアマネ、相談員、施設長に申し送り、報告し、記録を残しているとのこと。これは非常に重要です。これらの記録は、今後の対応において、あなたの主張を裏付ける強力な証拠となります。記録には、日付、時間、具体的な行為、怪我の内容、対応内容などを詳細に記載しましょう。写真や動画の証拠があれば、さらに有効です。

さらに、暴力行為を受けた際の状況を可能な限り詳細に記録しましょう。例えば、

• どのような状況で暴力行為が発生したのか（排泄介助中、食事介助中など）
• 入居者の様子（興奮状態、怒り、不安など）
• 周囲にいた職員の対応
• あなたの身体的・精神的な影響

などを具体的に記述することで、より客観的な状況把握が可能になります。これらの記録は、後述する労働基準監督署への相談や、弁護士への相談などにも役立ちます。

2. 施設側への具体的な要求と対応策

施設側への対応として、現状の「二人介助」だけでは不十分です。より具体的な要求を明確に伝えましょう。例えば、

• 入居者の精神科受診の促進：施設側が積極的に精神科医への受診を促し、適切な治療と服薬指導を受けるよう働きかけるよう要求しましょう。具体的な方法（医師への紹介状作成、予約代行など）を提案することも有効です。
• 暴力行為防止のための具体的な対策：二人介助だけでなく、入居者の状態に応じた具体的な対策（例えば、暴力を誘発する可能性のある状況の回避、落ち着かせるための工夫、緊急時の対応マニュアルの作成など）を要求しましょう。
• 安全な作業環境の整備：防護具の支給、緊急呼び出しシステムの改善など、安全な作業環境を整備するよう要求しましょう。これには、あなたの安全だけでなく、他の職員の安全も含まれます。
• ハラスメント相談窓口の活用：施設内にハラスメント相談窓口があれば、積極的に利用しましょう。相談窓口がない場合は、施設側に設置を要求しましょう。
• 労働時間や業務量の調整：暴力行為への対応に追われ、過剰な労働時間や業務量になっている場合は、労働時間や業務量の調整を要求しましょう。これは、あなたの健康と安全を守る上で非常に重要です。

これらの要求を、文書で提出することをお勧めします。メールや書面で、具体的な内容を明確に伝え、記録として残しておきましょう。そして、要求に対する施設側の回答を記録に残すことも忘れずに行いましょう。

3. 労働基準監督署への相談

施設側の対応が不十分な場合、労働基準監督署への相談を検討しましょう。労働基準監督署は、労働者の安全と健康を守るための機関です。職場での暴力行為は、労働安全衛生法に抵触する可能性があります。労働基準監督署に相談することで、施設側への指導や是正勧告が行われる可能性があります。

相談する際には、これまで作成してきた記録を全て持参しましょう。具体的な状況を詳細に説明し、あなたの不安や要求を明確に伝えましょう。労働基準監督署の相談窓口は、無料で利用できます。

4. 弁護士への相談

労働基準監督署への相談だけでは解決しない場合、弁護士への相談を検討しましょう。弁護士は、あなたの権利を守り、適切な法的措置を講じるためのサポートをしてくれます。弁護士費用はかかりますが、深刻な事態を避けるために、弁護士に相談することをお勧めします。弁護士会などのホームページで、弁護士を探すことができます。

5. 他の施設の対応

質問にある「他の施設もこんな対応だけで済ますんでしょうか？」という疑問ですが、決してそうではありません。適切な対応をしない施設は、労働基準法違反や安全配慮義務違反に問われる可能性があります。あなたの経験は決して特殊なものではなく、多くの介護職が抱える問題です。決して一人で抱え込まず、適切な機関に相談することが大切です。

6. 精神的なケア

暴力行為による精神的な負担は計り知れません。一人で抱え込まず、信頼できる友人、家族、同僚などに相談したり、専門機関（産業医、メンタルヘルス相談窓口など）に相談することをお勧めします。必要であれば、カウンセリングや精神科治療を受けることも検討しましょう。あなたの心の健康を守ることは、仕事継続のためにも非常に重要です。

7. まとめ

介護職における暴力行為は、決してあなただけの問題ではありません。多くの介護職が同じような悩みを抱えています。まずは、現状を整理し、記録を残すことから始めましょう。そして、施設側に具体的な要求を行い、それでも解決しない場合は、労働基準監督署や弁護士に相談することを検討してください。そして、何よりも大切なのは、あなたの心と体の健康を守るということです。一人で抱え込まず、周りの人に相談し、必要なサポートを受けましょう。 安全で安心して働ける環境を手に入れるために、積極的に行動を起こすことをお勧めします。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的アドバイスではありません。具体的な対応については、専門家にご相談ください。