高齢者の介護と経済的支援：認知症、多発性筋炎と診断された父への最適なサポート

実家の父（72歳）なのですが、先月、糖尿病での入院から退院したのですが、2週間前に自宅で動けなくなり救急車で運ばれ再入院しました。今回、糖尿病の悪化は無いのですが、新たに認知症と多発性筋炎との診断報告を受けました。男性高齢者の多発性筋炎は悪性腫瘍の可能性が大きいとのことで、近々筋生検を受けます。今日現在の状態としては、自力でベットから起き上がることもできません。主治医と相談し、まずは介護認定の手続きを済ませたのですが、特定疾患医療受給と身体障害者認定の手続きも出来るのでしょうか？父は保険嫌いの為、医療保険に加入しておらず、経済的にも身体的にも母がかなりキツイ思いをしております。（母は、椎間板ヘルニア手術の後遺症で軽度の身体障害者認定を受けております）身勝手な質問だと思いますが、母が少しでも楽に介護できる様に、受けられる助成や補助はすべて受けられる様にしてあげたいのです。上記の他にも、助成等が有りましたら、教えてください。よろしくお願いします。

ご心配されているお父様のこと、そして介護に奮闘されているお母様のこと、心よりお見舞い申し上げます。70代で認知症、多発性筋炎と診断され、さらに悪性腫瘍の可能性もあるという状況は、ご家族にとって大きな負担と不安を抱えることでしょう。このQ&Aでは、高齢者の介護、特に認知症や多発性筋炎を患うお父様への最適なサポート、そして経済的な支援策について、具体的な情報を提供し、少しでもお母様の負担を軽減する方法を探っていきたいと思います。

介護保険制度の活用：介護認定から始まるサポート

既に介護認定の手続きを済ませられたとのこと、まずはこの制度を最大限に活用することが重要です。介護認定の結果に基づき、要介護度が決定され、それに応じた介護サービスを受けることができます。具体的には、以下のサービスが利用可能です。

• 訪問介護：自宅への訪問による身体介護（食事、排泄、入浴介助など）や生活援助（掃除、洗濯など）
• 通所介護（デイサービス）：日中の介護サービス。入浴、食事、レクリエーションなどを通して、身体機能の維持・向上を図ります。
• ショートステイ：一時的な施設入所サービス。ご家族の負担軽減や、緊急時の対応に役立ちます。
• 訪問看護：看護師による訪問による医療的ケア。多発性筋炎の症状管理にも有効です。
• 福祉用具貸与：車椅子、歩行器、ベッドなど、介護に必要な用具の貸与または購入費用の助成。

介護保険サービスは、要介護度に応じて利用できるサービス内容や費用負担が異なります。ケアマネージャーと相談しながら、お父様の状態に最適なサービスプランを作成することが大切です。ケアマネージャーは、介護サービスの利用計画作成、手続き、調整など、様々な面でサポートしてくれます。

特定疾患医療受給者証と身体障害者手帳の申請

お父様の状況から、特定疾患医療受給者証と身体障害者手帳の申請も検討すべきです。多発性筋炎は特定疾患に指定されている場合がありますので、主治医に相談し、申請要件を満たすか確認しましょう。特定疾患医療受給者証があれば、医療費の自己負担割合が軽減されます。また、身体障害者手帳は、身体機能の障害の程度に応じて交付され、介護サービスや福祉サービスの利用、経済的な支援を受けやすくなります。

申請手続きは、お住まいの市区町村の福祉事務所で行います。必要な書類や手続き方法は、各事務所で異なりますので、事前に問い合わせて確認することをお勧めします。また、申請にあたり、主治医の診断書が必要となるため、早めに医師に相談しましょう。

経済的な支援策

医療保険に加入されていないとのことですが、いくつかの経済的な支援策があります。

• 高額療養費制度：一定額以上の医療費を支払った場合、自己負担額が上限に抑えられる制度。特定疾患医療受給者証の有無に関わらず利用できます。
• 生活保護：生活に困窮している場合、生活費、医療費、介護費用などの支援を受けられます。申請には一定の要件があります。
• 障害年金：身体障害や精神障害により、日常生活に支障がある場合に支給される年金。多発性筋炎や認知症の状態によっては、受給要件を満たす可能性があります。
• 介護保険制度における自己負担軽減：低所得者世帯に対して、介護保険料の減免や、サービス利用時の自己負担額の軽減措置があります。
• 自治体の福祉サービス：各市区町村では、独自の福祉サービスや助成金制度を用意している場合があります。お住まいの市区町村の福祉事務所に問い合わせて、詳細を確認しましょう。

これらの支援策は、それぞれ申請手続きや要件が異なります。それぞれの制度について、詳細を調べ、ご家族の状況に最適なものを選択することが重要です。福祉事務所や社会福祉協議会などの専門機関に相談することで、的確なアドバイスを受けることができます。

具体的な行動計画

1. 主治医との相談：特定疾患医療受給者証、身体障害者手帳の申請可能性、介護サービスの利用方法、今後の治療方針などについて、主治医と詳細に相談しましょう。
2. ケアマネージャーとの連携：介護サービスの利用計画作成、手続き、調整など、ケアマネージャーと密に連携を取りましょう。介護サービスの利用にあたっては、ケアマネージャーのサポートが不可欠です。
3. 福祉事務所への相談：生活保護、障害年金、介護保険料減免などの経済的支援策について、福祉事務所に相談しましょう。具体的な手続き方法や必要な書類についても丁寧に教えてくれます。
4. 社会福祉協議会への相談：介護に関する様々な相談窓口として、社会福祉協議会も活用しましょう。介護サービスの利用方法や、経済的な支援策に関する情報提供、相談支援などを行っています。

お父様の病状と、お母様の負担を考えると、専門家のサポートを受けることが非常に重要です。 一人で抱え込まず、積極的に専門機関に相談し、最適な支援策を見つけることをお勧めします。

まとめ

高齢者の介護は、身体的にも精神的にも大きな負担がかかります。しかし、介護保険制度や様々な経済的支援策を活用することで、負担を軽減し、より良い介護を実現することができます。この記事で紹介した情報を参考に、主治医、ケアマネージャー、福祉事務所などに相談し、ご家族にとって最適なサポート体制を構築してください。 そして、一人で抱え込まず、周囲の力を借りながら、この困難を乗り越えていきましょう。

※本記事の情報は一般的なものであり、個々の状況に必ずしも当てはまるとは限りません。具体的な手続きや制度については、お住まいの地域を担当する機関にご確認ください。