80歳要介護認定母の扶養と介護保険：手続き、影響、デメリットを徹底解説

要介護認定を受けている80歳の母がいます。私は息子でサラリーマンです。母はアパート収入があったので私の扶養に入っておらず国保に加入しておりましたが、先日アパートを手放し無収入となりました。そこで、私の扶養に入れようと思いますが、その場合 ①国保をやめる手続きはいつすれば良いのでしょうか？ ②要介護認定に影響はありますでしょうか？ ③介護保険料（現状年金相殺）は引き続き支払う必要があるのでしょうか？ ④その他、扶養に入れることのデメリットは何かありますでしょうか？ 以上初歩的な質問で誠に恐縮ですが、ご教示頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。

この記事では、ご両親の介護をしながら働くサラリーマンの方、特に高齢の親の扶養と介護保険に関する手続きや影響について悩まれている方を対象に、具体的な解決策を提示します。 高齢の親の介護と自身の仕事の両立は非常に負担が大きく、手続きや制度の複雑さによってさらに混乱を招きがちです。 本記事では、80歳で要介護認定を受けているお母様の扶養に関する手続き、要介護認定への影響、介護保険料、そして扶養に入れることによるデメリットを、分かりやすく解説していきます。 専門家の視点も交えながら、具体的なステップと注意点をお伝えすることで、安心して手続きを進められるようサポートします。

1. 国民健康保険の脱退手続き

まず、お母様の国民健康保険（国保）の脱退手続きについてです。これは、お母様をあなたの扶養に入れた時点で行う必要があります。具体的には、扶養に入る月の翌月に手続きを行うのが一般的です。例えば、10月に扶養に入れた場合、11月中に手続きを完了させましょう。手続きに必要な書類は市区町村の役所に問い合わせて確認してください。 通常は、国民健康保険証の返納と、扶養に入ることの証明（給与明細など）が必要となるでしょう。 手続きが遅れると、保険料の二重払いなど、余計な負担が発生する可能性があるので、注意が必要です。 また、手続きの際には、役所の担当者に状況を詳しく説明し、不明な点があれば積極的に質問するようにしましょう。スムーズな手続きのためにも、事前に必要な書類などを確認しておくことをお勧めします。

2. 要介護認定への影響

次に、お母様の扶養が要介護認定に影響するかという点ですが、直接的な影響はありません。要介護認定は、ご本人の身体状況や介護の必要性を総合的に判断して決定されるものであり、扶養の有無は考慮されません。 ご安心ください。 ただし、扶養に入ることで、お母様の収入状況が変化し、介護保険料の算定に影響する可能性はあります（後述）。 しかし、これは認定そのものへの影響ではなく、介護保険料の負担額に影響を与えるという点に留まります。

3. 介護保険料の支払い

お母様は現在、年金と介護保険料が相殺されているとのことですが、あなたの扶養に入った後も、介護保険料の支払いは必要です。 ただし、扶養に入ることでお母様の収入がゼロになった場合、年金からの相殺が適用されなくなる可能性があります。 この場合、介護保険料は、あなたの扶養控除の範囲内で、お母様の介護保険料を支払うことになります。 介護保険料の負担額は、市区町村によって異なりますので、お住まいの市区町村の役所に確認することをお勧めします。 また、介護保険料の減免制度がある場合もありますので、併せて確認してみましょう。 経済的な負担を軽減するための制度を活用することで、介護をより安心して行うことができます。

4. 扶養に入れることのデメリット

最後に、お母様を扶養に入れることのデメリットについてです。 最大のデメリットは、あなたの所得税の控除額が減少する可能性があることです。 扶養親族控除の対象となるには、一定の収入制限があります。 お母様の収入がゼロになったとしても、他の扶養親族がいる場合、控除額が減額される可能性があります。 また、税金対策として、複雑な手続きが必要になる可能性もあります。 税金に関する専門的な知識がない場合は、税理士などに相談することをお勧めします。 さらに、相続税にも影響が出る可能性があります。 お母様の財産状況によっては、相続税の負担が増加する可能性があるため、事前に専門家への相談が重要です。 これらのデメリットを考慮し、事前にしっかりと計画を立てることが大切です。 税金や相続に関する専門家のアドバイスを受けることで、将来的なリスクを最小限に抑えることができます。

5. まとめ

80歳の要介護認定を受けているお母様の扶養に関する手続きは、国保の脱退手続き、要介護認定への影響の確認、介護保険料の支払い方法の確認、そして扶養に入れることによるデメリットの検討という4つの主要な要素からなります。 それぞれのステップにおいて、市区町村の役所に確認したり、税理士などの専門家に相談したりすることが重要です。 特に、税金や相続に関する影響については、専門家のアドバイスを受けることで、将来的なリスクを回避し、安心して手続きを進めることができます。 ご自身の状況に合わせて、適切な手続きを行い、お母様の介護と自身の仕事の両立をスムーズに進めていきましょう。

複雑な手続きや制度に戸惑うこともあるかと思いますが、焦らず一つずつ丁寧に進めていくことが大切です。 不明な点があれば、いつでも専門機関に相談することをお勧めします。 ご自身の状況に合わせた最適な解決策を見つけることで、より安心して介護と仕事の両立を実現できるはずです。