統合失調症の義母の退去勧告…家族としてできること、経済的・精神的負担を乗り越えるための具体的な対策

今回は、wovieのキャリア支援サービスにご相談いただいた方から寄せられた、非常に深刻なご相談内容について、私、キャリアコンサルタントの視点から具体的なアドバイスをさせていただきます。

ご相談者様は、統合失調症の義母の介護問題に直面し、経済的・精神的な負担、そして今後の生活への不安を抱えていらっしゃいます。

遠方への転勤、施設からの退去勧告、そしてご主人の精神的な疲労など、様々な問題が複雑に絡み合い、非常に困難な状況です。

この記事では、この問題の解決に向けて、具体的な対策と、精神的な負担を軽減するためのヒントを提示します。

ご相談者様とご家族が、少しでも穏やかな気持ちで、今後の生活を送れるよう、全力でサポートさせていただきます。

義母の生活についてなんとかしたい。病歴20年近い現在63歳、グループホームに入居中の統合失調症の義母がいます。障害等級2です。離婚したため家族は20代の息子夫婦の私たちだけ、現在私たちは転勤のため飛行機の距離です。

先日ホームから退去勧告が来てしまいました。ものすごく途方にくれています。

今いるホームは元々精神病の症状も軽い方々のみが入所するホームで、利用料も安いけれど介護サービスは一切やっておらず、社会復帰を目指すサポート施設です。
６年前に病院の担当ケースワーカーさんから紹介されてからずっとお世話になっていました。
もちろん病気になってから暴力行為、徘徊だけではなく様々な問題行動があった義母ですから、こちらも預かってくれる施設には本当に申し訳ない気持ちがいっぱいではありました。
その後逃げたと言われたらその通りかもしれませんが、転勤で遠い県外に息子である夫と来ました。

なるべく資金援助はしながら義母と義父が残した借金も完済はしましたが、
最近ホームの経営会社が変わり、昔よりも厳しくなり、当たり前かもしれませんが、義母は重病すぎるためもうこれ以上受け入れはできませんと勧告されました。

病院とは相談していますが、63歳とまだ若いため老人ホームに入所もできず、入院も今はベッドの空きがない。
施設の受け入れ先を探すしかないと言われました。
義母には障害年金で一月6万円ですがそれにプラス毎月4万円援助しています。
ですが周りの施設はとても高く私たち収入ではこれ以上の義母への資金援助は厳しいです。

また本当にこんなこと書き込んではならないのでしょうけれど、生活保護を検討してみては？とケースワーカーさんにも案内されましたが、生活保護が受けれても施設は今後見つかる可能性は低いそうです。その場合市営住宅に入居し、さまざまな援助を受け一人暮らしですが、病状からすると周囲に迷惑をかけてしまう可能性が高そうです。

夫は散々今まで振り回され若い自分を犠牲にして義母をこれまで支えたのだから、自分はもう縁切りして幸せになりたいと言います。だから携帯番号を変えて引っ越そうとまで言いだしました。

これからどうすればいいのか本当に途方にくれています。
次に義母と病院の面談は１月ですが正直帰りたくありません。私たちが面倒みなきゃなのはわかっていますがもう嫌です。
精神病患者のご家族のご意見が知りたいです。よろしくお願い致します。

1. 現状の整理と問題点の明確化

まず、ご相談内容を整理し、問題点を明確にしましょう。現状は以下の通りです。

• 義母の状況: 統合失調症、障害等級2、グループホーム退去勧告。
• 経済的状況: 障害年金6万円＋4万円援助、これ以上の資金援助は困難。
• 家族の状況: 遠方への転勤、夫の精神的疲労、離婚も視野。
• 問題点: 施設の受け入れ先が見つからない、経済的負担、家族の精神的負担。

これらの問題点を踏まえ、具体的な解決策を検討していきます。

2. 施設探しと費用の問題

まず、義母の受け入れ先を探すことが急務です。

しかし、経済的な問題から、高額な施設への入所は難しい状況です。

そこで、以下の選択肢を検討しましょう。

2-1. 施設の選択肢

• 精神科病院の長期入院: 症状が安定しない場合は、入院も選択肢の一つです。空き状況を確認し、早急に入院できるよう、病院と連携を取りましょう。
• グループホームの再検討: 現在のグループホーム以外にも、受け入れ可能なグループホームを探しましょう。
  
  地域の精神保健福祉センターや、精神科病院のソーシャルワーカーに相談し、情報収集を行いましょう。
  
  費用やサービス内容、入居条件などを比較検討し、義母に合った施設を探すことが重要です。
• ケアホーム: ケアホームは、障害のある方が地域で自立した生活を送れるように支援する施設です。
  
  生活支援員による食事や入浴などの介護サービス、金銭管理、健康管理などのサポートが受けられます。
  
  グループホームよりも手厚い支援が受けられる可能性があります。
  
  ただし、入居条件や費用は施設によって異なるため、事前に確認が必要です。
• 特別養護老人ホーム（特養）: 65歳以上であれば、特養への入所も検討できます。
  
  ただし、入所には介護度の条件があり、待機期間が長い場合もあります。
  
  地域の特養の情報を収集し、入所条件や空き状況を確認しましょう。
• 生活介護事業所: 日中は生活介護事業所を利用し、夜間は自宅で過ごすという選択肢もあります。
  
  生活介護事業所では、食事や入浴などの介護サービス、機能訓練、レクリエーションなどを受けることができます。
  
  自宅での生活を継続しながら、必要な支援を受けられるというメリットがあります。

2-2. 費用の問題への対策

• 障害福祉サービスの利用: 障害福祉サービスを利用することで、費用を抑えることができます。
  
  利用できるサービスには、グループホーム、ケアホーム、生活介護などがあります。
  
  これらのサービスは、所得に応じて自己負担額が異なります。
  
  まずは、お住まいの市区町村の障害福祉窓口に相談し、利用できるサービスや自己負担額について確認しましょう。
• 医療費控除: 医療費控除を利用することで、税金の還付を受けることができます。
  
  義母の医療費や、施設利用料の一部が対象となる場合があります。
  
  確定申告の際に、医療費控除の手続きを行いましょう。
• 高額療養費制度: 医療費が高額になった場合、高額療養費制度を利用することで、自己負担額を軽減できます。
  
  事前に手続きをしておくことで、支払いを抑えることができます。
• 生活保護の検討: 最終的な手段として、生活保護も検討しましょう。
  
  生活保護を受けることで、施設利用料や生活費の援助を受けることができます。
  
  ただし、生活保護を受けると、資産の保有が制限されるなどの制約があります。
  
  ケースワーカーと相談し、生活保護のメリット・デメリットを十分に理解した上で、検討しましょう。

3. 家族の精神的負担を軽減するための対策

ご主人の精神的な負担は非常に大きいと考えられます。

ご主人の心身の健康を守るためにも、以下の対策を講じましょう。

3-1. 専門家への相談

• 精神科医やカウンセラーへの相談: ご主人が精神的に辛いと感じている場合は、精神科医やカウンセラーに相談しましょう。
  
  専門家のサポートを受けることで、心のケアを行い、ストレスを軽減することができます。
  
  また、ご夫婦でカウンセリングを受けることも有効です。
• 家族会への参加: 精神疾患を持つ方の家族が集まる家族会に参加することも、精神的な負担を軽減するために役立ちます。
  
  同じ悩みを持つ人々と交流することで、孤独感を解消し、情報交換や支え合いができます。
  
  地域の精神保健福祉センターや、精神科病院で家族会の情報を入手できます。

3-2. 休息とリフレッシュ

• 休息時間の確保: 介護から離れる時間を作り、休息を取りましょう。
  
  短時間でも、趣味に没頭したり、好きなことをしたりすることで、気分転換になります。
• リフレッシュ方法の見つけ: 散歩、運動、音楽鑑賞など、自分なりのリフレッシュ方法を見つけましょう。
  
  定期的にリフレッシュすることで、ストレスを解消し、心身の健康を保つことができます。

3-3. 夫とのコミュニケーション

• 率直な気持ちの共有: 夫と率直に気持ちを話し合い、抱えている不安や不満を共有しましょう。
  
  お互いの気持ちを理解し合うことで、支え合い、協力して問題に取り組むことができます。
• 役割分担: 介護の役割分担を見直し、負担を軽減しましょう。
  
  できる範囲で、協力し合い、無理のない範囲で介護を行うことが大切です。

4. 転勤と今後の生活について

遠方への転勤は、介護を困難にする要因の一つです。

転勤先での生活と、義母の介護を両立させるために、以下の点を検討しましょう。

4-1. 転勤先の情報収集

• 地域の情報収集: 転勤先の地域の、精神科病院、グループホーム、障害福祉サービスなどの情報を収集しましょう。
  
  地域の精神保健福祉センターや、市区町村の障害福祉窓口に相談し、情報収集を行いましょう。
• 転勤先の支援体制: 転勤先の会社の、介護に関する支援体制を確認しましょう。
  
  介護休暇や、介護休業などの制度を利用できる場合があります。

4-2. 遠距離介護の対策

• 情報共有と連携: 義母の主治医や、施設の職員と、定期的に情報共有を行いましょう。
  
  遠方からでも、電話やオンラインで連絡を取り、状況を把握することが重要です。
• 一時帰宅の検討: 定期的に一時帰宅し、義母の様子を確認しましょう。
  
  可能であれば、週末や祝日を利用して、義母に会いに行くことも良いでしょう。
• ヘルパーなどの利用: 遠方からの介護をサポートするために、ヘルパーなどのサービスを利用しましょう。
  
  ヘルパーは、食事の準備、入浴の介助、買い物など、様々なサポートを提供してくれます。

5. 義母との関係性について

ご主人が義母との関係に疲弊していることは、非常に理解できます。

しかし、義母も病気と闘い、苦しんでいることを忘れないでください。

以下の点を意識し、義母との関係を良好に保つように努めましょう。

5-1. 感情的な距離の確保

• 感情的にならない: 義母の言動に感情的にならないように、冷静に対応しましょう。
  
  感情的になると、関係が悪化し、問題解決が難しくなります。
• 期待しすぎない: 義母に過度な期待をせず、現実的な範囲でサポートを行いましょう。
  
  期待しすぎると、失望感やストレスにつながります。

5-2. 感謝の気持ち

• 感謝の言葉: 義母に感謝の言葉を伝えましょう。
  
  感謝の気持ちを伝えることで、関係が良好になり、お互いに支え合うことができます。
• 良い面を見る: 義母の良い面を見つけ、褒めるようにしましょう。
  
  良い面を褒めることで、自己肯定感を高め、前向きな気持ちにすることができます。

6. まとめと今後のステップ

今回のケースは、非常に複雑で、困難な状況です。

しかし、諦めずに、一つ一つ問題に向き合い、解決策を講じていくことで、必ず道は開けます。

以下に、今後のステップをまとめます。

1. 情報収集と相談: 地域の精神保健福祉センター、精神科病院のソーシャルワーカー、市区町村の障害福祉窓口に相談し、情報収集を行いましょう。
2. 施設の選定: 義母に合った施設を探し、入所手続きを進めましょう。
3. 経済的対策: 障害福祉サービスの利用、医療費控除、高額療養費制度の利用などを検討しましょう。
4. 家族のケア: ご主人の精神的な負担を軽減するために、専門家への相談、休息時間の確保、夫とのコミュニケーションなどを図りましょう。
5. 転勤への対応: 転勤先の情報収集、遠距離介護の対策などを検討しましょう。
6. 義母との関係性: 感情的な距離を保ち、感謝の気持ちを伝え、良好な関係を築きましょう。

この問題は、一人で抱え込まず、周囲のサポートを受けながら、解決に向けて進んでいくことが重要です。

ご相談者様とご家族が、少しでも穏やかな気持ちで、今後の生活を送れるよう、心から応援しています。

“`