介護職を辞めたい…24歳男性の「俺はこれでいいのか？」という悩みにキャリアコンサルタントが答えます

この記事では、介護職として3年目を迎え、「辞めたい」という気持ちを抱える24歳の男性からのご相談にお答えします。日々の業務の中で「俺はこれでいいのか？」という思いを抱き、将来への不安を感じているあなたへ、キャリアコンサルタントとして、具体的なアドバイスと、今後のキャリアを考える上でのヒントをお届けします。

現在、介護職に勤めてる24歳・男性です。

高校を卒業して福祉系の専門学校に卒業し現在、介護職を勤めて3年程になります。

正直、仕事を辞めたいです。

オムツ交換・食事介助・コール対応・入浴介護…をやり、『最近何やってるんだろう？俺』って思ってます。

最初の1年目は、覚えるので精一杯で2年目くらいから慣れてきた頃ぐらいから『楽しくない…辛い』って思い初め、3年目の現在、『辞めたい』と感じてます。

辞めたい理由は、金銭面や利用者の暴言・認知症…1番は『俺はこれでいいのか？』という思いです。

利用者は多く介護職員は少ない、給料も1人で暮らしていくのでやっとの金額、入所してくるのが大変な利用者・寝たきり利用者が多くて…これから介護職を何十年もしていくと思うと…『何やってるんだろう、俺。』『俺はこれでいいのか？』って思います。

だから、皆さんにアドバイスが欲しくて質問させて頂きました。よろしくお願いします。

介護職3年目、抱える葛藤と「辞めたい」という気持ち

ご相談ありがとうございます。介護職として3年間、献身的に業務をこなされてきた中で、「辞めたい」という気持ちを抱くようになったとのこと、大変お辛い状況ですね。日々の業務に追われる中で、「俺はこれでいいのか？」という自問自答を繰り返し、将来への不安を感じていることと思います。この章では、ご相談内容を深掘りし、あなたの抱える具体的な悩みと、その背景にある感情に寄り添いながら、現状を整理していきます。

1. 日々の業務への疑問とマンネリ化

オムツ交換、食事介助、コール対応、入浴介護といった日々の業務に、「最近何やってるんだろう？」と感じるようになったとのこと。最初の1年目は覚えることで精一杯だったのが、2年目、3年目と経験を積むにつれて業務に慣れ、マンネリ化を感じるようになったのかもしれません。同じことの繰り返しの中で、仕事へのやりがいや達成感を見出しにくくなり、モチベーションが低下してしまうことは、多くの人が経験することです。

2. 金銭面への不安

「給料も1人で暮らしていくのでやっとの金額」という言葉から、金銭面での不安が伺えます。介護職は、その専門性や貢献度に見合うだけの給与が得られないと感じる人も少なくありません。生活費を考えると、将来への不安はさらに大きくなるでしょう。

3. 利用者との関係性における悩み

利用者の暴言や、認知症の方への対応に苦労されていることも、辞めたい理由の一つとして挙げられています。介護の仕事は、常に人との関わりを伴い、感情的な負担も大きくなりがちです。特に、認知症の方への対応は、専門的な知識や技術、そして深い理解と忍耐力が必要とされます。それが、精神的な負担となり、仕事への意欲を削いでしまうこともあるでしょう。

4. 将来への漠然とした不安

「俺はこれでいいのか？」という問いは、今の仕事に対する疑問だけでなく、将来に対する漠然とした不安の表れでもあります。介護職を何十年も続けていくことを想像したときに、今のままで良いのか、他にやりたいことがあるのではないか、キャリアパスはどうなるのか、といった様々な思いが交錯していることでしょう。

「辞めたい」という気持ちへの具体的なアドバイス

「辞めたい」という気持ちを抱えているあなたへ、具体的なアドバイスをさせていただきます。この章では、現状を打破し、より良い未来を切り開くための具体的なステップを提示します。

1. 自分の気持ちを整理する

まず、自分の気持ちを整理することから始めましょう。なぜ「辞めたい」と感じるのか、その根本的な原因を明確にすることが重要です。以下の方法を試してみてください。

• 日記をつける： 毎日、仕事で感じたことや考えたことを記録します。ネガティブな感情だけでなく、小さな喜びや達成感も書き留めることで、自分の心の動きを客観的に把握できます。
• 自己分析を行う： 自分の強み、弱み、興味のあること、価値観などを書き出します。自己分析ツールやキャリア診断を活用するのも良いでしょう。
• 誰かに話す： 信頼できる人に、今の気持ちを話してみましょう。家族、友人、同僚、キャリアコンサルタントなど、誰でも構いません。話すことで、自分の考えが整理され、新たな気づきが得られることがあります。

2. 転職を視野に入れる

今の職場で働き続けることが難しいと感じるなら、転職を視野に入れることも一つの選択肢です。転職活動を始める前に、以下の点を考慮しましょう。

• 転職の目的を明確にする： なぜ転職したいのか、転職によって何を達成したいのかを明確にします。給与アップ、キャリアチェンジ、ワークライフバランスの改善など、目的によって取るべき行動が変わってきます。
• 自己分析を活かす： 自己分析の結果を基に、自分の強みや興味を活かせる職種や企業を探します。介護職以外の職種も視野に入れることで、選択肢が広がります。
• 情報収集を行う： 転職サイトや転職エージェントを活用し、求人情報を収集します。気になる企業があれば、企業研究を行い、仕事内容や社風について詳しく調べましょう。
• キャリアコンサルタントに相談する： 転職のプロであるキャリアコンサルタントに相談することで、客観的なアドバイスや、自分に合った求人を紹介してもらうことができます。

3. 現状でできることを探す

すぐに転職するのではなく、今の職場でできることを探すことも重要です。現状を変えるための努力をすることで、気持ちが前向きになることもあります。

• キャリアアップを目指す： 介護福祉士などの資格を取得することで、給与アップやキャリアアップにつながります。
• 新しいスキルを習得する： 認知症ケア、レクリエーション、コミュニケーションスキルなど、自分のスキルを磨くことで、仕事への自信を高めることができます。
• 職場環境を改善する： 職場の人間関係や労働条件について、改善を求めることができます。上司や同僚に相談したり、労働組合に加入したりするのも良いでしょう。
• 部署異動を検討する： 別の部署で働くことで、新しい仕事内容に挑戦し、モチベーションを高めることができます。

4. ポジティブな視点を持つ

ネガティブな感情に囚われず、ポジティブな視点を持つことも大切です。介護職の仕事には、以下のようなやりがいがあります。

• 人の役に立つ： 利用者の生活を支え、笑顔を見ることができる。
• 感謝される： 利用者やその家族から感謝の言葉をいただける。
• 成長できる： 専門的な知識や技術を習得し、人間性を高めることができる。
• 多様な経験ができる： 様々な利用者との出会いを通して、人生経験を積むことができる。

これらのやりがいを意識することで、仕事へのモチベーションを高め、前向きな気持ちで働くことができるでしょう。

介護職からのキャリアチェンジを考える

介護職を辞め、他の職種にキャリアチェンジすることも選択肢の一つです。これまでの経験を活かせる職種や、未経験でも挑戦できる職種など、様々な可能性があります。この章では、介護職で培った経験を活かせるキャリアチェンジの方向性と、未経験からでも目指せる職種について解説します。

1. 介護職で培った経験を活かせる職種

介護職で培った経験は、様々な職種で活かすことができます。コミュニケーション能力、問題解決能力、共感力、忍耐力などは、多くの職種で求められる能力です。以下に、介護職の経験を活かせる職種の例を挙げます。

• 医療事務： 医療機関での受付、会計、事務業務を行います。介護の知識や経験が、患者さんの対応に役立ちます。
• 福祉用具専門相談員： 介護用品の販売やレンタルに関する相談業務を行います。介護の知識や経験が、利用者への適切なアドバイスに役立ちます。
• ケアマネージャー： 介護保険サービスを利用する方のケアプランを作成します。介護の知識や経験、資格が必要です。
• 生活相談員： 介護施設や病院で、入所者やその家族の相談に応じます。
• 訪問介護員： 利用者の自宅を訪問し、介護サービスを提供します。
• 人事・採用担当： 介護施設の採用担当として、人材採用や教育を行います。介護の知識や経験が、適切な人材を見抜く力に役立ちます。

2. 未経験からでも目指せる職種

介護職とは全く異なる職種に挑戦することも可能です。これまでの経験を活かしつつ、新しいスキルを習得することで、キャリアの幅を広げることができます。以下に、未経験からでも目指せる職種の例を挙げます。

• ITエンジニア： プログラミングスキルを習得し、システム開発やWebサイト制作を行います。
• Webデザイナー： Webサイトのデザインやレイアウトを行います。
• 事務職： 企業の事務部門で、書類作成、データ入力、電話対応などの業務を行います。
• 営業職： 顧客への提案や、商品の販売を行います。コミュニケーション能力や、課題解決能力が活かせます。
• 販売・サービス業： 接客や、商品の販売を行います。

未経験の職種に挑戦する場合は、専門学校や、オンライン講座などで、必要なスキルを習得することが重要です。

キャリアチェンジを成功させるためのステップ

介護職からのキャリアチェンジを成功させるためには、計画的な準備が必要です。この章では、キャリアチェンジを成功させるための具体的なステップを解説します。

1. 自己分析と目標設定

まずは、自己分析を行い、自分の強み、弱み、興味のあること、価値観などを明確にします。次に、キャリアチェンジの目標を設定します。どのような職種に就きたいのか、どのような働き方をしたいのか、具体的な目標を設定することで、転職活動の方向性が定まります。

2. スキルの習得

キャリアチェンジに必要なスキルを習得します。オンライン講座や、専門学校、職業訓練などを活用し、必要な知識や技術を学びましょう。また、資格を取得することで、就職に有利になる場合があります。

3. 情報収集と求人探し

転職サイトや転職エージェントを活用し、求人情報を収集します。気になる企業があれば、企業研究を行い、仕事内容や社風について詳しく調べましょう。また、転職フェアに参加したり、企業の採用説明会に参加したりすることで、企業の情報や、採用担当者との接点を得ることができます。

4. 応募書類の作成と面接対策

応募書類（履歴書、職務経歴書）を作成します。これまでの経験やスキルをアピールし、キャリアチェンジへの意欲を伝えることが重要です。面接対策も行いましょう。自己PR、志望動機、転職理由などを事前に準備し、模擬面接などで練習することで、自信を持って面接に臨むことができます。

5. 転職後のキャリアプラン

転職後も、キャリアプランを立て、継続的にスキルアップしていくことが重要です。新しい職場で経験を積み、専門性を高めることで、キャリアアップの道が開けます。また、資格取得や、セミナーへの参加など、自己投資も積極的に行いましょう。

「俺はこれでいいのか？」という問いへの答え

「俺はこれでいいのか？」という問いに対する答えは、あなた自身の中にあります。現状に満足できないのであれば、行動を起こす必要があります。転職、キャリアチェンジ、スキルアップなど、様々な選択肢の中から、自分に合った道を選び、一歩踏み出すことが重要です。

介護職での経験は、決して無駄ではありません。コミュニケーション能力、問題解決能力、共感力、忍耐力など、様々なスキルを培うことができました。これらのスキルは、あなたの将来のキャリアにおいて、必ず役立つはずです。

焦らず、自分のペースで、未来に向かって歩んでいきましょう。あなたのキャリアを応援しています。

まとめ

この記事では、介護職として3年目を迎え、「辞めたい」という気持ちを抱える24歳の男性からのご相談にお答えしました。現状を整理し、具体的なアドバイス、キャリアチェンジの選択肢、成功させるためのステップについて解説しました。あなたのキャリアがより良いものになることを心から願っています。

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